Mリーグ2022-2023、優勝は渋谷ABEMAS!多井隆晴 初Vを飾る感涙トップ「今が一番幸せです!」/麻雀・Mリーグ
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 最後を締めたのはやはりこの男だった。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2022-23」ファイナルシリーズ、5月19日の第2試合は渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)がトップを取り、リーグ5年目にして悲願の初優勝を果たした。東場から大きくリード、中盤でもアガリを貪欲に求めて逃げ切りの優勝。表彰式では「今が一番幸せです!」と涙声で喜びを表した。

【映像】初優勝に感極まる多井隆晴

 有終の美を飾る役目は、多井をおいて他にいない。この試合は起家からEX風林火山・勝又健志(連盟)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、多井の並びで開始した。

 多井は東1局1本場、4・7索待ちのリーチ。一気通貫が完成し、ダマテンでも打点十分でもあえてテンパイ宣言。この戦い方を解説の土田浩翔(最高位戦)は「武士の情けですね、多井の。『これで放銃するならしょうがないでしょ』というメッセージ性がありますね」と説明した。その後、佐々木がドラ4索を3枚使ってリーチ、序盤にして最大の山場が訪れた。結果は佐々木が4枚目の4索を引き、カンができない形のため多井がロン、リーチ・一気通貫・赤・ドラ・裏ドラの1万2000点(+300点)を獲得。逆転のためにはトップ・ラスが至上命題のチームから逆に跳満を直撃するという、事実上の優勝決定打となった。

 その後も多井は守って終わることを良しとせず、場を支配した。一転、大量リードを抱えた南4局は、配牌から中張牌を切り出し守備に専念。佐々木の跳満ツモでゲームは終了。リーグ創立時から優勝候補に挙げられ、4年続けて3位で辛酸を舐めた“常勝軍団”に、ようやく優勝シャーレが訪れた。

 初めて最後に名前を呼ばれる表彰式。多井は「ようやく優勝できました」と万感の思いで語り始めて「『悪魔に魂を売ってでも』Mリーグの優勝だけは取りたいとずっと思っていた」と、恩人のレジェンド雀士、故・安藤満の言葉を口にした。「チームワークというか絆というものが少しずつ育っていって、毎年言ってるんですけど、今年が最高の状態だった」と、充実したチームワークの勝利であることを強調、また善戦した仲間へ感謝の言葉も添えた。

 そしてもう一人の恩人、監督でありMリーグチェアマン・藤田晋氏の名を挙げ「麻雀プロを辞めようかなと思った時が何度かあって、そんな時に藤田さんに拾ってもらって…」と語ると、目には涙が溜まり「ちょっと感極まってきました」。「やっと藤田監督に恩返しができるかなと。どうしても胴上げしたかったんですけど、僕も藤田さんも歳ですし、体に何かがあってはいけないので」と会場の笑いを誘った上で「優勝の瞬間に着ていたユニフォームをプレゼントできて、自分の中ではすごく満足しています。麻雀プロを続けてきて今が一番幸せです!」と喜びを語ると、観客からは万雷の拍手が起こった。

 初Vはまだ例のないリーグ連覇へのホイッスルだ。絶対的エースを擁し、充実期を迎える渋谷ABEMASは、次なる挑戦へ駒を進める。

【第2試合結果】

1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万9800点/+59.8
2着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)2万6100点/+6.1
3着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万3000点/▲17.0
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)1万1100点/▲48.9

【ファイナルシリーズ最終結果】

1位 渋谷ABEMAS +495.4(16/16)
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +204.6(16/16)
3位 TEAM雷電 ▲97.8(16/16)
4位 EX風林火山 ▲150.4(16/16)

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

【映像】初優勝に感極まる多井隆晴
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【映像】5年目のシーズンを総括する藤田晋チェアマン
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