「F1が待っている!」レッドブルの“秘蔵っ子”が日本最速レースで今季2勝目 首位浮上で王座へ虎視眈々
【映像】驚異のスタートも痛恨の“接触”

スーパーフォーミュラ】第4戦(決勝・5月21日/オートポリス)

 5月21日、オートポリス(大分県)で、日本最速の座を争う『スーパーフォーミュラ』第4戦決勝がおこなわれた。

 2021年、2022年と2連覇を果たした野尻智紀(TEAM MUGEN)は、肺気胸のため欠場。王者不在のなか、野尻とチームメイトであるリアム・ローソン(TEAM MUGEN)が今季2度目の優勝を飾った。これにより、ローソンが野尻を抑え、ドライバーズランキングトップに立った。

 前日の予選では、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)が自身初となるポールポジション(予選1位)を獲得。

 坪井は、スタートからポジションをキープしたが、3番手の阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)が抜群のスタートを決め、ホームストレートで2番手のローソン(TEAM MUGEN)をオーバーテイク。

 コース上では阪口が上回ったが、13周目にローソンがピットに入り、それを追いかけるように14周目に阪口がピットイン。阪口は、抜群のピットワークで送り出されるも、ニュータイヤを履いたローソンの速さが上回り、“アンダーカット”を許してしまった。

 1番手の坪井は、ローソンが先にピットインをしたことにより、ロングランの作戦を採る。坪井は、26周目でピットインすると、ローソンの約2秒後方でピットアウト。

 ニュータイヤのアドバンテージを活かし、距離を詰めている最中、30周目に大湯都史樹(TGM Grand Prix)と阪口が接触。大湯は、前戦同様無念のリタイアとなった。

 その後セーフティカー(SC)が導入され、前戦優勝を果たした宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM'S)がSC中にピットイン。アドバンテージを稼ぎ、3番手でピットアウトした。

 残り8周でSCが終了すると、ローソンのリードでレースは再スタート。ローソンが快調に飛ばす中、坪井のペースがなかなか上がらず、37周目で3番手の宮田莉朋が勝負を仕掛け、坪井をオーバーテイク。結果、1位ローソン、2位宮田、3位坪井という形でチェッカーフラッグを受けた。

■リアム・ローソン

「本当にホットなレースだったよ。週末を通してマシンのフィーリングがとにかく良かったんだ。早めにピットに入ったけれど、ペースを守ることができたし、SCも良いタイミングだった。ポイントリーダーになれたことはとても嬉しいけど、チームとしては、野尻選手が早く帰って来てくれることを祈っているよ」

 ローソンは、現在F1のリザーブドライバーも務めており、「F1に最も近い男」などとも言われている。第4戦では、ピットインのタイミングや戦略は良かったものの、最後まで自分でレースを作り、良いペースで走り切ったことで、その実力を証明したと言っていいだろう。

ABEMA『スーパーフォーミュラ2023』/(C)JRP)

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