5月16日にカーミニークフィールドで行われたイースタンリーグ・埼玉西武ライオンズ対東京ヤクルトスワローズの一戦の9回裏、西武2軍が7点差を土壇場でひっくり返し、劇的な勝利を収めて話題となったが、その反撃の口火を切った選手が、野球ファンの間で注目を集めている。
【映像】9回裏7点差をひっくり返す!口火を切った豪快な1発
0-7、西武2軍7点のビハインドで迎えたこの試合の9回裏、この回先頭で打席に立ったのは、2020年のドラフト1位・渡部健人。渡部は、ヤクルト2番手・大下佑馬から、いきなりレフトへの豪快な1発を放ち、この一打で西武打線を勢いづけることとなったが、そこから打者一巡の猛攻で同点となった後で迎えたこの回の2打席目にも、渡部は大下から代わったヤクルト3番手・久保拓眞から、一二塁間へと転がす右打ちの内野安打で出塁。持ち前の長打力に加え、器用さも備えつつあるという、その成長ぶりを垣間見せることとなった。
渡部といえば、その恰幅のいい体格と、そこから繰り出す破壊力満点の長打力から、学生時代には、現在所属する西武の大先輩・中村剛也になぞらえる形で、「ハマのおかわりくん」と呼ばれていた期待のスラッガー候補。昨季の1軍試合出場はなかったものの、1軍デビューイヤーとなった2021年には、6試合・17打席の出場ながら、ホームランで初ヒットを記録。また、ファームでも16本塁打・64打点をマークし、イースタン・リーグの2冠に輝いている。
今季は開幕から好調の“初代・おかわりくん”こと中村はもとより、現在はファームでの調整が続いている“おかわりくん2世”こと山川穂高、そして“おかわりくん”ならぬ“よくばりくん”という愛称もつけられている渡部。この3大砲がそろい踏みとなれば、西武打線に新たな活力を与える可能性も充分にありそうだ。