プロ麻雀リーグ「Mリーグ」の赤坂ドリブンズは5月29日、村上淳、丸山奏子(いずれも最高位戦)の2選手との契約を満了したことを発表した。園田賢、鈴木たろう(いずれも最高位戦)は来期もチームに残りプレーする。Mリーグ初年度のチャンピオンチームも、2年連続ファイナルシリーズ進出を逃して規定によりチーム構成を変更する必要があったが、大幅なチーム再編が行われることとなった。
初代王者となった理論派集団に大きな変革の時が訪れた。赤坂ドリブンズは園田・村上・鈴木の3人体制で初年度を戦うと、ファイナルシリーズで大爆発し初優勝。徹底して麻雀の「理」にこだわり、期待値を追い求める統一感ある打ち筋で優勝シャーレを手にした。2年目からは、まだプロ経験も浅かった丸山を抜擢指名し「育成しながら勝つ」ことをテーマに戦ってきた。
ただ2年目からは苦しいシーズンの方が多く、ファイナル進出は3年目となる2020-21シーズンの4位まで。その他の3シーズンはレギュラーシーズンで7位に終わり、セミファイナルシリーズにも進めていなかった。同一のメンバー構成で、2年連続でファイナルシリーズ進出を逃した場合、規定により構成を変更する必要があった中、半分が入れ替わるという改革。来期はまるでイメージの異なるチームになりそうだ。
赤坂ドリブンズは、来期の開幕前に行われるドラフト会議で「男女混成の4人」というルールに沿って、1人以上の女性選手を含む2人を指名することになった。各選手、監督のコメントは以下のとおり。
園田賢
来季(2023-2024シーズン)も赤坂ドリブンズの一員として戦う機会を得られたこと、大変嬉しく思っております。一方で昨年までのチームで闘えなくなったことは非常に残念ですし悔しく思います。この5年間で培ったDNAを継承しつつ、強いドリブンズと言われるよう全力でシーズンに臨みます。
村上淳
あっという間の5年間でした。辛い事、苦しい事もたくさんありましたが、このMリーグという舞台で戦わせていただいた経験はかけがえのない財産です。一人の麻雀プロとして本当に幸せでした。Mリーグを作り支えてくださった方々、チーム関係者の方々、そして何よりずっと応援してくださった方々、本当にありがとうございました。またいつかMリーグの舞台で戦う姿を見たいと思っていただけるよう、日々精進して参る所存です。新しくなる赤坂ドリブンズともども、これからもよろしくお願いいたします。
鈴木たろう
来季も選手契約を継続していただくことになりました!まず第一に、ファンの皆さんに心から感謝の気持ちを伝えたいです。いつも応援してくれて、力強いエールを送ってくれて本当にありがとうございます。皆さんがいつも私の背中を押してくれるおかげでМリーグの舞台で戦うことができます。来季も固定観念にとらわれず、全力でプレイすることを誓います!初年度優勝を一緒に味わった村上選手、いつもチームの雰囲気を和ませてくれた丸山選手が契約満了になってしまうのはとても残念ですが、新生ドリブンズとして、皆さんと一緒に感動と興奮を味わえるように、優勝して喜びを分かち合えるように努力していきます。来季もよろしくお願いします!
丸山奏子
私は、2019年にドリブンズに入団してから今日まで、たくさん素晴らしい経験をさせていただきました。Mリーグに選ばれた時、本来ならば自分には到底早すぎる舞台でした。4年前、右も左も分からないようなところから今日まで自分を成長させてくださったドリブンズのチームメイト、監督、スタッフの皆様には本当に感謝しております。いつもあたたかい声援をくださったサポーターの皆様、友人、家族、全ての関係者の皆様、心のこもった応援や励ましにどれほど支えられたかわかりません、感謝してもしきれないです。またこの舞台で、今度はさらに自信をつけて闘えるようこれからも精進して参ります。4年間、本当にありがとうございました。
越山剛監督
村上選手、丸山選手には、長年に渡りドリブンズの一員として戦ってくれたことを深く感謝しています。Mリーグ創設年、初代優勝メンバーとして村上選手と共に戦えた日々を忘れることはありません。だからこそ、丸山選手とも優勝したかったという悔しい想いもあります。麻雀という競技の特性、なによりも両選手の実力からして、来シーズンのドリブンズに多くのポイントをもたらしてくれる可能性は大いにあります。しかしながら、5年間の戦いを経たことで、ドリブンズの麻雀の未来が朧げながら浮かんでまいりました。チームが目指すべき姿への道を歩む際には、常に新陳代謝が必要であり、今がそのタイミングだと考えています。ご存知の通り、麻雀界のフィールドの中でMリーグはその一部に過ぎず、まだまだ多くの実力あるプレイヤーたちが各フィールドにいます。6月末のドラフト会議を経て、私たちは史上初の2度目の優勝を目指して、新たなチームで踏み出します。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会