5月31日に楽天モバイルパーク宮城で行われた東北楽天ゴールデンイーグルス対横浜DeNAベイスターズの一戦で、横浜のセンター・桑原将志が見せたスーパーキャッチと、その後の“あまりに意外すぎる結末”が野球ファンの間で話題となっている。
【映像】ちょっとキレてる? 楽天・石井監督がベンチから激走する瞬間
0-1、横浜1点のビハインドで迎えたこの試合の4回裏・楽天の攻撃、1死二塁の場面で、楽天の7番・安田悠馬が放った打球は、打った瞬間、スタンドインするかに思われるような、右中間方向への特大の飛球に。そのため、スタンドからは大きな歓声が巻き起こることとなったが、これを、DeNAのセンター・桑原将志が一直線で追いかけると、フェンス際、その勢いのままに全力でジャンプ。フェンスに激突しながらも、グラブをつけた左手を目一杯伸ばして、見事に捕球することとなった。しかも、既にスタートを切っていた二塁走者の岡島豪郎を刺そうと、すぐさまボールを中継へ。帰塁が間に合わず、二、三塁間で落胆の表情を見せることとなった。
その流れの中で、打った安田も二塁へと到達し、桑原からの返球もまた、二塁へと戻ってくることとなったが、ここで審判がとったジェスチャーは「セーフ」。それを見た横浜内野陣は、二三塁間で立ち止まっていた岡島を再び刺そうと、挟殺プレーに突入。突然巻き起こったあまりに不可解な展開に、岡島は慌てて走り出すも、すぐさまタッチアウトとなってしまった。実は安田の打球はダイレクトキャッチと見なされず、フェアの判定だったのだ。、従って二塁走者の岡島は、帰塁する必要がなく、そのまま、三塁への進塁はもちろんのこと、さらにその先で、本塁に突入していたとすれば、得点が認められるという場面であったというわけだ。
桑原からすれば、スーパーキャッチを“未遂”扱いにされ、一方楽天からすると、本来であれば得点できた可能性が高いであろう場面で、みすみすアウトカウントを増やし、走者を失うという、双方にとってマイナスの要素があるこのプレー、当然のことながら、両軍ともに納得できるものではない。一連のプレー後には、楽天の石井一久監督が、やや不満げな様子で勢いよくベンチを飛び出し、小走りで審判の元に詰め寄る光景が見られた。。その後、桑原のフライキャッチを巡りDeNA側がリクエストを要求。。ほどなく、リプレイ検証が行われることとなったが、その間、ベンチの石井監督はなんともいえない表情でなにやら話し合っている様子を見せ、スーパーキャッチがフイにされた桑原もまた、外野で不満げな様子を見せていたが、その後、審判団による説明が行われると、さらなる波乱が巻き起こることに。
検証後に審判団がアナウンスしたのは「フライアウト。キャッチ。走者を二塁に留めて、2アウト走者二塁で試合を再開致します。」というもの。つまり、桑原の捕球について判定が覆り、安田の打球はダイレクトキャッチ、アウトであるとした上で、挟殺プレーでタッチアウトとなった岡島については、“生き返る”という、なんとも珍しい形での再開となった。
しかしこの裁定は、横浜側にとっては納得がいかない。なぜなら、横浜からすると、桑原のプレーはハナからダイレクトキャッチであるという認識でプレーを続行しており、岡島そのものは、外野から二塁に返球された時点で、帰塁できていない状態であれば、問答無用でアウトとなり、ダブルプレー成立でチェンジだからだ。そのため、審判団による発表が終わると、DeNAの三浦監督がベンチから現れ、説明を求めることに。しかもその表情は、あからさまに感情を押し殺していることが窺えるものであった。
結局、主審らの説明を受けた後で、三浦監督は落胆した様子でベンチへと戻っていき、プレーが再開されることとなったが、試合が中断されたことによる影響なども考慮すれば、両軍にとってなんともスッキリしない顛末。なお、この一連のプレーについて、ネット上の野球ファンからは「このプレー凄いけど、とにかく謎が多かった…」「なにこれ...」「審判、やっぱりアウトて」「岡島は審判がフェアの判定をしたのを見てスタートしたから2塁で再開ってことよね?」「これは楽天側にもDe側にも得のない判定すぎる」「まさに誰得判定だな」「単純に安田くんのバッティングが良くて桑原がスーパーキャッチだった」といった様々な反響が寄せられている。



















