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 プロ野球の日本シリーズ出場を決めるクライマックスシリーズ。セ・リーグ、パ・リーグの代表を決めるポストシーズンの概要を説明します。

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目次

  • クライマックスシリーズとは
  • クライマックスシリーズが両リーグに導入されたのは2007年
  • クライマックスシリーズの仕組み
  • クライマックスシリーズ過去の優勝チームは
  • 2010年にはパ・リーグ3位のロッテが史上最大の下剋上
  • まとめ

クライマックスシリーズとは

 プロ野球(NPB)では、セ・パ両リーグともにペナントレース終了後に日本シリーズへの出場権を賭けたクライマックスシリーズが行われます。

 CSと表現されることもあるクライマックスシリーズにはセ・パ両リーグともペナントレースで優勝したチーム、そして2位と3位の合計3チームが出場します。ペナントレースで優勝を勝ち取ってもクライマックスシリーズを勝ち抜かなければ、日本シリーズに出場することはできません。

クライマックスシリーズが両リーグに導入されたのは2007年

 クライマックスシリーズが両リーグに導入されたのは2007年です。それ以前ではパ・リーグが2004年から2006年にプレーオフ制度を実施していました。また、1973年から1982年の10年間にわたって同じくパ・リーグが前後期制を採用しており、前期と後期の優勝チームが戦うプレーオフ制度もありました。

 2007年以降にセ・パ両リーグでクライマックスシリーズが導入されたのは、ペナントレースの終盤戦で消化試合を減少させることが目的です。優勝チームの決定後も2位、3位争いがあるためシーズン終盤の盛り上がりは増しました。

 シーズン終盤の注目度が上がったことで興行的にも、球団にとっては大きなプラスとなっています。

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クライマックスシリーズの仕組み

 クライマックスシリーズは、ペナントレースの上位3チームで争われます。まず2位と3位のチームがファーストステージを戦い、勝者がファイナルステージでペナントレースの優勝チームと戦います。

ファーストステージ

 ファーストステージは2位と3位のチームによって3試合制で争われます。2位チームの本拠地で行われ、勝利数の多い球団がファイナルステージに進出します。引き分けがあり、1勝1敗1分や3分となった場合は、2位チームが勝ち抜けです。また1試合目から2連勝となった場合は、3試合目の開催はありません。

ファイナルステージ

 ファイナルステージは、ペナントレースの優勝チームとファーストステージの勝者によって6試合制で争われます。全試合ペナントレースの優勝チームの本拠地で行われ、先に4勝した球団がクライマックスシリーズ優勝球団として日本シリーズに進出します。
 
 引き分けがあり、両チームが同じ勝ち数となった場合は、ペナントレース優勝チームが勝者となります。勝者が決まった時点で残りの試合は行われません。

 ファーストステージと異なるのは、ペナントレース優勝チームには1勝のアドバンテージが付与される点です。アドバンテージが導入されたのは、両リーグともにクライマックスシリーズ導入2年目の2008年からとなっています。

 ファイナルステージではアドバンテージの1勝があるため、優勝チームは最初の3試合で3勝、あるいは2勝1分とすれば勝ち抜けとなります。直近ですと2022年のセ・リーグで、東京ヤクルトスワローズが3連勝で日本シリーズ出場を決めています。

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クライマックスシリーズ過去の優勝チームは

 セ・リーグでクライマックスシリーズ優勝の最多となっているのは、読売ジャイアンツ(巨人)で5回です。以下、中日ドラゴンズとヤクルトが3回、広島東洋カープが2回、横浜DeNAベイスターズと阪神タイガースが1回となっています。

 2020年は新型コロナウイルスの影響で、セ・リーグはクライマックスシリーズを開催しませんでした。そのためペナントレースを制した巨人が日本シリーズに出場しています。

 パ・リーグでクライマックスシリーズ優勝の最多となっているのは、福岡ソフトバンクホークスで7回です。以下、北海道日本ハムファイターズが4回、オリックス・バファローズが2回、東北楽天ゴールデンイーグルス、埼玉西武ライオンズ、千葉ロッテマリーンズが1回ずつとなっています。

 セ・リーグが開催をしなかった2020年も、パ・リーグはクライマックスシリーズを開催しています。しかしファーストステージは行わず、ペナントレース優勝チームと2位によるファイナルステージだけでした。

2010年にはパ・リーグ3位のロッテが史上最大の下剋上

 ファイナルステージではペナントレース優勝チームにアドバンテージが1勝分付与されるため、圧倒的に2位、3位チームは不利となります。しかし、過去には2位や3位からクライマックスシリーズを突破し、日本シリーズに出場。さらには日本一を勝ち取ったチームもあります。

 なかでも3位から日本シリーズに出場するのは至難の業で、2017年のDeNAと2010年のロッテと、セ・パ両リーグともに1度ずつしかありません。

 2010年のロッテは3位でクライマックスシリーズに出場しました。ファーストステージでは、リーグ2位の西武相手に2試合とも延長戦にもつれ込む接戦を連勝で制し、ファイナルステージへと進出します。

 ソフトバンクとの対戦となったファイナルステージでは、初戦を制すもそこから2連敗。ひとつも落とすことができない窮地に追い込まれました。しかし第4戦、第5戦と連勝すると、第6戦は7-0と大勝。崖っぷちから日本シリーズ進出を決めました。

 クライマックスシリーズ史上初めて3位から日本シリーズへと進出したロッテは、4勝2敗1分で中日を破り日本一に輝きました。これは「史上最大の下剋上」とも呼ばれています。

 一方で2017年のDeNAは、日本シリーズでソフトバンクに敗れたため、日本一にはなれませんでした。

まとめ

 2007年からセ・パ両リーグで始まったクライマックスシリーズ。ペナントレースで3位だったチームが日本一になる可能性もあるシステムな一方、15年間で1度しか3位からの日本一が起こっていない状況でもありました。2023年もリーグ3位で進出したDeNA、ソフトバンクがともにファーストステージにて敗退となっています。

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