佐藤天彦九段の悩まし気な姿に相手控室からは「すーごいため息(笑)」ファンも注目「はあー」「泣いた」/将棋・ABEMAトーナメント
【映像】ABEMAでみる

 そのため息に真意やいかに…。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Cリーグ第3試合、チーム天彦とチーム広瀬の対戦が6月10日に放送された。リーダー佐藤天彦九段(35)は前回大会で個人7戦全勝、今大会の第1試合でも2戦2勝と、年またぎで9連勝と絶好調だ。この試合では第3局が自身の初戦となったが、まだ序盤といったところで「はー」と深いため息。その要素に相手チームから、困惑と笑いが混じり合ったリアクションが生まれた。

【映像】佐藤天彦九段の深すぎるため息

 佐藤九段は名人3期の実績もある実力者。基本は居飛車党ながら近年では振り飛車を指すこともある。また居飛車の中でも流行の角換わり、相掛かり以外の戦法で独自の将棋を生み出そうとする世界観の持ち主だ。棋風としては粘り強さが光り、同大会でも超早指しながら最後の最後まで勝負がわからない熱戦を数多く生み出している。

 対局の内容と同じく注目されるのが佐藤九段の考慮中の姿勢だ。公式戦でも脇息にもたれかかるどころか、完全に突っ伏してしまうようなケースも多く、ファンの間からはサンリオのキャラクター「ぐでたま」のようだと言われることもしばしばだ。

 広瀬八段とのリーダー対決は、タイトル戦級に高度な駆け引きが求められるため、佐藤九段の悩みもさらに深くなった。対局も序盤から中盤に差し掛かるかといった局面で、佐藤九段は深々と「はー」とため息。対局室に響くような大きさだったことから、控室で見ていたチーム広瀬の石井健太郎六段(31)が「すーごいため息」、近藤誠也七段(26)も「苦労してるならありがたいけど」と反応した。また視聴者からも「はあー」「泣いた」「いつも通り」苦労してる ぴこ」といったコメントが集まった。

 ただ、この悩みのポーズが深いからといって、劣勢とは限らないのが佐藤九段。中盤から終盤にかけては「実戦的に受ける時間が長かった」というように耐える展開だったが、広瀬八段の攻めを押し戻したあたりからペースを掴み反撃すると、その後は“佐藤ワールド”全開といった感じで勝ち切った。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】試合を振り返る佐藤天彦九段
【映像】試合を振り返る佐藤天彦九段
【映像】佐藤天彦九段の深すぎるため息
【映像】佐藤天彦九段の深すぎるため息
【映像】大逆転の瞬間に解説棋士も絶叫
【映像】大逆転の瞬間に解説棋士も絶叫
【映像】大逆転の瞬間に解説棋士も絶叫