リーグ屈指の人気選手が昨期限りでの勇退を発表。最後の雄姿にファンが大声援を送った。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのE卓が6月19日に行われ、近藤誠一（セガサミーフェニックス・最高位戦）が2位で2ndステージへの通過を決めた。
第1試合は東家から山脇千文美（連盟）、瀬戸熊直樹（TEAM雷電・連盟）、近藤、堀慎吾（KADOKAWAサクラナイツ・協会）の並びで開始。東2局、近藤は3・6筒待ちのリーチで瀬戸熊と激突、これを一発でツモり、リーチ・一発・ツモ・南・ドラ2・裏ドラの1万2000点を獲得した。
Mリーグでも幾度となくファンを沸かせたその剛腕で、会心の跳満ツモ。ファンは「うおおー！」「カッ！」「これが近藤誠一だよ」「この一発カッコ良すぎる」と大興奮だ。南3局の親番でも親満貫を力強くツモ。オーラスは堀の連荘に苦しみながらも、これを退けトップで終えた。
合間のインタビューでは南4局の堀の連荘について「何回アガる気ですか！いい加減にしてください、もう！」と切り出し「1回くらいノーテンにならんかな！」と苦笑い。楽しそうな近藤に「誠一さん楽しそうでなにより」「お父ちゃん絶好調」とコメントが寄せられていた。
第2試合は3着目の南1局、七対子・赤・ドラ2の満貫を山脇からアガり原点回帰。オーラスは親の瀬戸熊に牌を絞り、ノーテンで流局。剛腕をふるい、時には岩のような守備力を見せ、千両役者が勝ち名乗りを上げた。
試合後のインタビューでは「結構ひやひやしてましたよ」と振り返り「仮に自分がトップではない場合、初戦2着だった人が走ってくれると割と楽なんですよ。だけど山脇さんが走っちゃったんで、1回戦2着だった堀さんがいるんですよ。瀬戸熊さんに8000でも放銃してラスになろうものならその時点で逆転する（されてしまう）ような状況だった。結構ドキドキでしたよ」とトーナメント戦ならではの立ち回りに神経をすり減らしていたようだった。
選手としてこのスタジオで打つことは、本タイトル戦が最後となる。「5年前、最初の入場をちょっと思い出してみたり」と本人も感傷に浸る場面があったと明かし、残りの試合については「1回でも多く打てればいいかなと思っていますけどね」と語った。これにはファンからも「誠一さん泣かせるわ」「代打オレがある」「優勝してくれ」と勇退を惜しむ声が多数寄せられた。
最後に近藤は「いろんな人がこのトーナメントに出場されているので、是非たくさん試合をご覧いただければと思います、ありがとうございました！」とお礼を述べ、舞台は2ndステージへ。その後も「優勝して勇退はカッコ良すぎるぞ」「近藤誠一選手頑張れ！」とファンの声援が投げかけられていた。
【第1試合結果】
1着 近藤誠一（セガサミーフェニックス・最高位戦）3万7100点／＋57.1
2着 堀慎吾（KADOKAWAサクラナイツ・協会）3万3600点／＋13.6
3着 山脇千文美（連盟）1万6700点／▲23.3
4着 瀬戸熊直樹（TEAM雷電・連盟）1万2600点／▲47.4
【第2試合結果】
1着 山脇千文美（連盟）4万3900点／＋63.9
2着 堀慎吾（KADOKAWAサクラナイツ・協会）2万6900点／＋6.9
3着 近藤誠一（セガサミーフェニックス・最高位戦）2万2700点／▲17.3
4着 瀬戸熊直樹（TEAM雷電・連盟）6500点／▲53.5
【最終結果】
1位 山脇千文美（連盟）／＋40.6
2位 近藤誠一（セガサミーフェニックス・最高位戦）／＋39.8
3位 堀慎吾（KADOKAWAサクラナイツ・協会）／＋20.5
4位 瀬戸熊直樹（TEAM雷電・連盟）／▲100.9
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル（ベスト8）、ファイナルを経て優勝者を決める。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
