勝つことが仕事、まさにそんな戦いぶりだった。Mの舞台に鮮烈デビューだ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのG卓が6月22日に行われ、河野高志（RMU）が2着・トップで首位通過。試合後のインタビューでは「緊張しなかった」と豊富なキャリアに裏打ちされたタフネスも見せつけた。
第1試合は東家から茅森早香（セガサミーフェニックス・最高位戦）、渋川難波（KADOKAWAサクラナイツ・協会）、黒沢咲（TEAM雷電・連盟）、河野の並びで開局した。渋川が序盤から突き抜けるも、河野もまた冷静沈着な立ち回りで＋3.8の2着。
第2試合は黒沢とのデッドヒート。東2局1本場にリーチ・一発・ツモ・裏ドラの8000点（＋300点）で抜け出したが、東3局1本場は絶好の3面張リーチが黒沢のカン4索に競り負けてしまう。東4局も黒沢がアガリを決め、横並びとなった。河野の勝負強さが出たのは南1局。6巡目にリーチをかけると、8巡目にツモ。リーチ・ツモ・赤・裏ドラの8000点で黒沢に親被りをさせた。さらに南2局は四・七万待ちのテンパイで即リーチ。一発で四万を引き、リーチ・一発・ツモ・裏ドラの8000点、2局連続満貫でダントツとなった。河野はこのリードを保って終局、首位通過を果たした。
試合後のインタビューでは「ホッとしています」とまず一言。初のMの舞台は「緊張はしなかったですね。今日になるまでの夜とか、少牌したらどうしようとか、そればっかりでね。気になっていました」と、試合前の不安は杞憂、堂々と自分の麻雀を打つことができたようだった。
河野は続けて「見ている方は楽しかったと思うんですよ、面白かったと思います。僕より黒沢さんのファンのほうが多いと思うので、黒沢さんの応援が凄かったと思うんですね。黒沢さんと僕は条件が簡単だったので、お互いぶつかり合ってたまたま僕の方が通過できましたけど、運に恵まれたということだと思います」と、試合前から「麻雀は運ゲー。ミスやエラーが少ない方が勝つ」と語っていた通りの謙虚も。
初めて戦うMの舞台、この勝利で河野を知った視聴者も多いはずだ。河野は最後に「今年初めて出させてもらって、Mの場で僕のことを知らない方がたくさんいると思うんですけど、まあこんな男です。不器用ですけど、この先たくさん、あと3回お会いできたらと思います。ご声援よろしくお願いします」と頭を下げた。
視聴者からは「がんばれ！！」「ベテランの風格あるなー」「河野さんかっこいいんだよな」「連盟の時から応援してます！！」とエールが多数寄せられた。
実績十分のベテランらしく、初のMの舞台も物おじせず、時には若々しいアガリラッシュも決め、新規ファンに大きくアピール。古くから河野を知るファンもまた、今後の戦いぶりに期待を膨らませていた。
【第1試合結果】
1着 渋川難波（KADOKAWAサクラナイツ・協会）5万2600点／＋72.6
2着 河野高志（RMU）2万3800点／＋3.8
3着 黒沢咲（TEAM雷電・連盟）1万8300点／▲21.7
4着 茅森早香（セガサミーフェニックス・最高位戦）5300点／▲54.7
【第2試合結果】
1着 河野高志（RMU）4万7900点／＋67.9
2着 黒沢咲（TEAM雷電・連盟）2万6100点／＋6.1
3着 渋川難波（KADOKAWAサクラナイツ・協会）2万200点／▲19.8
4着 茅森早香（セガサミーフェニックス・最高位戦）5800点／▲54.2
【最終結果】
1位 河野高志（RMU）／＋71.7
2位 渋川難波（KADOKAWAサクラナイツ・協会）／＋52.8
3位 黒沢咲（TEAM雷電・連盟）／▲15.6
4位 茅森早香（セガサミーフェニックス・最高位戦）／▲108.9
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル（ベスト8）、ファイナルを経て優勝者を決める。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
