「週休3日・残業なし・フルリモート」でも「業績UP」のヒミツとは?
【映像】1週間=32時間労働 社員は浮いた時間を何に使う?
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 仕事と育児が両立しやすくなる社会を目指し、政府が異次元の少子化対策の一環として普及に取り組むとしている「選択的週休3日制」。そんな働き方をいち早く実践している会社を取材した。

【映像】1週間=32時間労働 社員は浮いた時間を何に使う?

 1日あたりの労働時間や給与水準を変えずに週休3日制を導入しているのが、女性向けのオンラインプログラミングスクールを運営する会社、Ms.Engineer。

「週休3日・残業なし・フルリモート」でも「業績UP」のヒミツとは?
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「原則、水曜日を定休日にして1日8時間✕4日、週32時間の労働を基準にした週休3日制を導入している。全体的に出社なしのフルリモート勤務を基準とし、給与水準を維持している」(以下全て、Ms.Engineer株式会社・代表やまざきひとみさん)

 労働時間を短縮し、なんと給与水準も変えずにフルリモートの週休3日制を導入し、1年が経つという。社員の反応はどうなのだろうか。

「週休3日制導入から1年が経過し社員にアンケートを取ったら、メリットを感じている人が100%だった。また、心身の健康状態が改善されたと答えた人も8割以上いて、非常に満足度が高い」

 また、子育てへの影響については約67%の人が良い影響があると回答している。「平日に自分の時間を確保できるため、土日は子どもとの時間に100%投資できる」といった反応が寄せられたという。他にも、1日増えた休みを活用し副業やリスキリングに取り組める、平日休みを利用して役所や病院などに行けるといったメリットもあげられている。

 しかし、1日分減った労働時間を他の日に上乗せしない働き方で業績に影響はないのだろうか?

「家族や子どもとの時間が取れないといった罪悪感が無くなるので、仕事とプライベートのバランスが取れて仕事も頑張れるという良さがあると思う。また、営業日が少ないので『逆に仕事に集中できる』という声もすごくもらっている。社員のやる気、士気がすごく高いと効果を感じている」

 また、会議は1分前までに入室厳守、業務時間中は即レスを徹底するなど細かなルール作りをすることで、顔を合わせないフルリモートのデメリットを解消しているとやまざきさんは話す。

「業績も右肩上がり。週休3日、フルリモートという働きやすさや、個性的な制度を導入していることが採用面でも有利に働き、優秀な方を採用できているので会社の成長、競争力になっている。また、社員の満足度も非常に高く生産性などが課題になったことが今まで一度もない。このまま突き進んでいきたい」

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 週休3日制という働き方について、株式会社キャスター取締役CROで、リモートワーカー協会理事も務める石倉秀明氏に話を聞いた。

「僕も7年ほどリモートワークしているが、『リモートワークになったら8時間って長いな』と当初から感じていた。オフィスで働いてるときは意外と、人と話したり、コンビニに行ったりする場面があり、結構途切れ途切れで働いてた。リモートワークだと、話しかけられて作業を止めたり集中力を削がれることが減るので、集中してる時間が長いので、6時間ぐらいがちょうどいい」

「水曜休みなのもすごくいい。(土日が休みなら)勤務日が全部休みの前日か休みの翌日になる。『今日は休み明けだ、頑張ろう』『明日は休みだ、頑張ろう』というサイクルがずっと続くのでリフレッシュできる」

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「この会社はリスキリングや女性の活躍を応援している会社だから、それをやるために時間をちゃんと作って生産性高く働くことを、自分たちが実現している。本気度が社員にも伝わるし、行動が一貫していて会社の理念と合致しているのもプラスに働いていそうだ」

(『ABEMAヒルズ』より)

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