周囲を見ればトッププロばかり。それでも白銀紗希(連盟)は限られたチャンスを掴み、ジャイアントキリングを達成した。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのI卓が6月26日に行われ、白銀が2位で2ndステージへの勝ち上がりを決めた。
この試合は東家から白銀、二階堂亜樹(EX風林火山・連盟)、浅井裕介(最高位戦)、鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)の並びで開始。第1試合は南1局の親番でたろうに倍満放銃。この失点が響き▲52.8のラスで終えた。トップ必須の第2試合、東2局に亜樹から満貫をアガってトップ目に。その後、たろうに5万点近くまで稼がれてしまったが、南2局にリーチ・タンヤオ・赤・ドラ・裏ドラ3の1万2000点をそのたろうから直撃。微差のオーラスは浅井裕介の仕掛けに神経を使いながらも、その浅井裕介がツモって白銀がトップ。この卓を2位で通過した。
大きなラスから一転、レジェンド級の実績を持つ“ゼウス”相手に見事な通過。固い表情が続いていた白銀も、対局スタジオを後にする際にはかすかに笑顔もこぼれていた。
インタビューでは「ずっと緊張していて、麻雀の内容もあまり良くなくて『今まで練習してきたこと全然出せないじゃん』と思ってきたんですけど、ラッキー裏3でした!」と南2局の逆転弾を振り返った。接戦のオーラスについては「伏せられない、2000点打てない。浅井さんめちゃくちゃテンパイだと思ったんですけど、赤5索で打って2000点で終わるのがすごく嫌で…。めっちゃ打ちたかったんですけど。『たろうさんも苦しくあって欲しいな』と思いながらやっていましたね」。
Mリーガーとこの舞台で戦うことが決まり、ずっとワクワクした日々を過ごしていた。特に戦いたかったのは大先輩の亜樹だ。まさかの初戦から同卓となったことには「『初戦から亜樹さん!?』ってなって」とまた白い歯を見せた。
緊張しっぱなしだった初のMのステージ。第1試合の入場シーンでは動揺が見られたものの、試合に入ればさすが連盟女流のトップタイトル女流桜花獲得の実力者、調子が悪いと自覚しながらも終盤のチャンスは逃さず、2ndステージへ堂々の勝ち上がりだ。最後は視聴者へ「今日は麻雀の内容あんまり良くなくて、練習した成果が全然出せなかったんですけど、運良く次に進めることができたので、次回また気合を入れて頑張ってきたいと思います。応援よろしくお願いします』と思いを伝えた。視聴者からは「がんばれ!白銀ー!」「おめでとう!」「白銀さん良かったね!」など多数のコメントが寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 浅井裕介(最高位戦)3万7100点/+57.1
2着 二階堂亜樹(EX風林火山・連盟)2万9500点/+9.5
3着 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)2万6200点/▲13.8
4着 白銀紗希(連盟)7200点/▲52.8
【第2試合結果】
1着 白銀紗希(連盟)3万9900点/+59.9
2着 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)3万8400点/+18.4
3着 浅井裕介(最高位戦)2万500点/▲19.5
4着 二階堂亜樹(EX風林火山・連盟)1200点/▲58.8
【最終結果】
1位 浅井裕介(最高位戦)/+37.6
2位 白銀紗希(連盟)/+7.1
3位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)/+4.6
4位 二階堂亜樹(EX風林火山・連盟)/▲49.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)






