トップ棋士たちの悲鳴にも似たハイトーンハーモニーが響いた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Dリーグ第2試合、チーム康光とチーム糸谷の対戦が6月24日に放送された。両軍3-3で迎えた第7局は、高見泰地七段(29)と徳田拳士四段(25)が激突。チーム糸谷から送り出した新鋭が劣勢へと追い込まれると、控室の糸谷哲郎八段(34)、森内俊之九段(52)からは「ひゃ~、詰みそうだよ~」「いや~それは痛い!あ~」など悲鳴が上がっていた。トップ棋士たちが発したあまりの超ソプラノボイスに、ファンは爆笑。「裏声いただきました!」「ソプラノオペラw」など多数のコメントが寄せられていた。
これまで過激なチーム動画で注目を集めていたチーム糸谷だったが、今期はチームカラーを一新。公式戦での戦績はもちろん、過去のABEMAトーナメントでも若手を次々になぎ倒す高いフィッシャー適性を発揮してきた“レジェンド”森内九段と、2022年4月にプロデビューしたばかりの新進気鋭・徳田四段をメンバーに今大会に挑んだ。
全員が勝ち星を挙げ、勢いそのままに後半戦へと向かったチーム糸谷だったが、チーム康光の猛追で3-3のイーブンに。互いに絶対に負けられない第7局は、チーム康光から高見七段、チーム糸谷から徳田四段が出陣し、相掛かりの出だしから大激戦を繰り広げた。所属は東西で分かれているものの、普段から交流があるという両者。互いの研究を外れ地力の戦いとなると、巧みな勝負術で仕掛けた高見七段が優位に立った。
今後の展開を占う大事な一戦とあり、リーダーの糸谷八段は居てもたってもいられない様子で椅子から立ち上がってモニターを注視。高見七段がぐんぐんとリードを押し広げると、「いや~ちょっと詰みそうだよ、それは…」とハイトーンボイスで心配そうな声を漏らしていた。高見七段は△3二飛で自陣を固めきると、最後の一押しで△7七歩。激痛の一手が入ると、糸谷八段だけでなく森内九段も「いや~」と悲鳴を上げ、「それは…あ~」「痛い痛い!あ~切られた~」とソプラノボイスを響かせていた。
トップ棋士たちのハイトーンすぎる悲鳴に、ファンも大興奮。「声裏返るダニーww」「声高い」「裏声いただきました!」「うーんこれぞフィッシャー」「裏声ダニー発動」「少年合唱団ダニーボーイ」「ウティまでソプラノw」「森内も高音で草w」「ソプラノオペラw」と多くの反響が寄せられていた。
先輩棋士の勝負術と粘り強さに黒星を喫した徳田四段は、「最後のもう一押しが足りない」と反省の言葉を口にしていた。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)