せっかく掴んだこのチャンス、懸ける思いは誰よりも熱かった。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのL卓が6月29日に行われ、首位通過は推薦選手の石立岳大（連盟）。試合後は「半荘2回じゃ覚えてもらえない」と、今後の試合でさらにアピールする姿勢を見せた。
第1試合は東家から村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）、仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）、石立、二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）の並びでスタート。石立は東3局1本場、ダブ東・赤の5800点（＋300点、供託2000点）をアガって勢いづくと、2本場にはリーチ・一発・ツモ・赤2の1万2000点をツモ。南場に入り仲林に逆転を許したものの、オーラスに満貫をアガって逆転トップとなった。
守っていれば通過が固い第2試合も、石立は攻め手を緩めない。序盤からオリることはせず、勝負手をテンパイすれば積極的なリーチ、かと思いきやアガられても構わない瑠美には放銃して局消化。思う存分に暴れ、首位で2ndステージへ勝ち名乗りだ。
第1試合のインタビューでは緊張でガチガチになっていた石立も、2度目のインタビューでは堂々としたもの。まっすぐにカメラを見据えて「めちゃくちゃ嬉しいです！」と笑顔も見せた。「せっかくのこういう機会で打てることは光栄なことなんですけど、半荘2回くらいじゃあまだみんなに覚えてもらえないかな」と、まだまだアピールしたい意欲を伝えると、視聴者からは「いや、さすがに覚えたｗ」「よかったぞ」「石立さん最高でした！」と次々に賛辞が寄せられた。瑠美への放銃となった局については「チーかロンか言われると思ったんですが、行っちゃいましたね」と公開に笑い飛ばす一幕も。
一晩にして多くの麻雀ファンからの認知を得た石立、最後は視聴者へ「トップを取る確率が高い選択をこのシリーズはやっていきたいと考えていますので、応援よろしくお願いします」と活躍を誓った。この試合を終えて1stステージが全卓終了。推薦選手は20人中12人が勝ち上がり。シード権のある渋谷ABEMASを除くMリーガー28人は半数以上が敗退（12人が勝ち上がり）していることに比べると、ここまではMの舞台を初めて戦う推薦選手が優勢だ。
2ndステージで石立は、推薦選手4人という卓組で通過を目指す。ABEMAで解説を務めていたレジェンド雀士・土田浩翔（最高位戦）は「石立が今日のような打ち回しを見せるとうるさい存在になりそうですね」と、一層の活躍を予感していた。
1つでも多く勝ち、名前を売りたいという石立の思いが視聴者にも十分に伝わったこの試合。43歳のニューヒーロー誕生を予感させる勝利だった。
【第1試合結果】
1着 石立岳大（連盟）4万5600点／＋65.6
2着 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）4万4900点／＋24.9
3着 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）1万9300点／▲20.7
4着 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）－9800点／▲69.8
【第2試合結果】
1着 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）5万5100点／＋75.1
2着 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）3万4300点／＋14.3
3着 石立岳大（連盟）2万4100点／▲15.9
4着 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）－1万3500点／▲73.5
【最終結果】
1位 石立岳大（連盟）／＋49.7
2位 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）／＋5.3
3位 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）／▲6.4
4位 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）／▲48.6
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル（ベスト8）、ファイナルを経て優勝者を決める。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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