ファンも諦めかけていたかもしれない。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選1stステージのL卓が6月29日に行われ、EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）が2位通過を決めた。第1試合では不運な放銃を繰り返しラス、第2試合もラスで迎えた南場に待っていたドラマ。頼れるお姉ちゃんの快勝に、ファンは大いに沸いた。
第1試合は東家から村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）、仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）、石立岳大（連盟）、瑠美の並びでスタート。瑠美は東1局、仲林へ満貫を放銃。これをきっかけに当たり牌が集まり、東4局を迎えて箱割れの状態。南場も劣勢が続き、▲69.8と大きなラスで終えた。
26日には妹・二階堂亜樹（EX風林火山・連盟）が敗退。姉妹揃って1stステージ敗退となる憂き目を避けるべく、瑠美は腕を振るう。それでも南1局の親番を迎えてまたもラス目。ここでリーチをかけるも、あえなく流局。1本場は仲林、石立のリーチがかかり、瑠美はまだノーテン。ファンも目を背けてしまいそうな状況で、ミラクルが起こった。6筒をアンカンすると、カンドラがもろ乗り。リンシャン牌でテンパイ、即リーチに打って出ると、仲林から一発で七万がツモ切られ、リーチ・一発・赤・ドラ4の1万8000点（＋300点、供託1000点）をゲットだ。村上をマクってトップ目に立ち、続く2本場、石立から親満貫をアガりダントツに。南4局は親の石立がノーテンで流局。石立が総合1位、そして瑠美が大逆転で2位通過を決めた。
大きな放銃を繰り返し、一時は絶望的な状況にいた瑠美。インタビューではまずこの展開を振り返って「ポコスカ打ちました」と照れ笑い。「2回戦目の南1局でツイてたので残りました、良かったですね」と逆転勝利を喜んだ。
逆転弾を決めた南1局1本場については「東は鳴きたくない、安い手で親番を連荘しても…」と一発長打狙いの思考を語り、最後はまた「まあツイてましたね！」。ライバルからの望外の一発ロン、これについては「『アガれるんだぁ…』と思いましたね。それまで手を作っているし、形になるようにしているんですが、あんまり感触がなかったので、ちょっとどうかなと思っていたんですが、良かったです」。妹の亜樹、そしてチームのエース勝又健志（EX風林火山・連盟）はすでに敗退。2ndステージには松ヶ瀬隆弥（EX風林火山・RMU）と共に臨む。ファンに対しては「1回戦で飛んだところで（画面を）消しちゃった人も多いと思うんですけど、なんとか2回戦目で頑張ることができました。次も頑張りたいと思います、応援よろしくお願いします！」と頭を下げ、これには「瑠美さんGJ！！」「瑠美ちゃん細い線辿れたねー！」「おめでとう！！」とねぎらいの声が寄せられ、また爆発力のある瑠美の麻雀には「やっぱりトーナメント向いてるよな瑠美」「優勝全然あるからねぇ」と、活躍を期待する声も多かった。
【第1試合結果】
1着 石立岳大（連盟）4万5600点／＋65.6
2着 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）4万4900点／＋24.9
3着 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）1万9300点／▲20.7
4着 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）－9800点／▲69.8
【第2試合結果】
1着 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）5万5100点／＋75.1
2着 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）3万4300点／＋14.3
3着 石立岳大（連盟）2万4100点／▲15.9
4着 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）－1万3500点／▲73.5
【最終結果】
1位 石立岳大（連盟）／＋49.7
2位 二階堂瑠美（EX風林火山・連盟）／＋5.3
3位 村上淳（赤坂ドリブンズ・最高位戦）／▲6.4
4位 仲林圭（U-NEXT Pirates・協会）／▲48.6
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル（ベスト8）、ファイナルを経て優勝者を決める。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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