将棋日本シリーズJTプロ公式戦の1回戦第2局が7月8日、岡山県岡山市の「ジップアリーナ岡山」で行われ、菅井竜也八段(31)が斎藤慎太郎八段(30)に109手で勝利し2回戦進出を決めた。次戦は9月9日、熊本県益城町の「グランメッセ熊本」で前年覇者・藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)と対戦する。
JT将棋日本シリーズの「こども大会」OB対決となったプロ公式戦1回戦第2局は、菅井八段が制した。本局は先手の菅井八段が中飛車を志向し、美濃囲いの堅陣を活かして強く攻めに出た。振り飛車ペースと見られていたが、対する斎藤八段は的確に反撃の手を重ねて冷静に対応。守備の香車を先手陣に繰り出し、勝負に出ると形勢を押し戻して見せた。斎藤八段が優位に立ちこのまま押し切るかと思われたが、寄せ合いとなった終盤戦で菅井八段が再び逆転。菅井八段は逃げる後手玉を四方から抑え込み、勝利を飾った。
地元での公開対局で勝利を飾った菅井八段は、「終盤でうまく攻められない展開が続いていたが、結果が残せて良かった」とホッとした表情。一方、敗れた斎藤八段は「序盤から苦しい将棋になり、中終盤は粘って自分なりに勝機もあったかなと思うが、最後きれいに寄せの形を作られてしまい、それが見えなかったのが敗因」と肩を落とした。
熱戦を制した菅井八段は、2回戦に進出。9月9日に熊本県益城町の「グランメッセ熊本」で行われる次局では、前年覇者の藤井JT杯覇者と準決勝進出をかけて対戦する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)