さすがに今日はしゃべってもらいましょう。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」予選2ndステージのF卓が7月10日に行われ、園田賢（赤坂ドリブンズ・最高位戦）が役満・大三元を含むトップで、大どんでん返しの2位通過を決めた。試合後はジェットコースターのような2試合を振り返り、独演会“超ロングver.”を開催。ファンの爆笑を大いに誘った。
第1試合は東家から本田朋広（TEAM雷電・連盟）、忍田幸夫（麻将連合）、園田、丸山奏子（赤坂ドリブンズ・最高位戦）の並びで開始。園田は東1局、親の本田の大爆発に巻き込まれ、早々に箱下のラス目に。浮上のきっかけも掴むことなく▲68.5の大敗で折り返しとなった。
第2試合は東家から本田、忍田、丸山、園田の並び。東3局、園田は混一色・七対子のテンパイを取らない選択。白が暗刻、發と中が対子のお宝を活かし、役満狙いへ舵を切る。丸山から打たれた發をポン、さらに中を暗刻にしてテンパイ、待ちは北と2索だ。これに飛び込んだのは第1試合で特大トップを取った本田で、園田は3万2000点をゲット、敗退濃厚の状況から一転、決勝トーナメントへの道が大きく開かれた。親番の南4局はテンパイをするも、敗退条件の一つである忍田の1人テンパイの可能性が極めて少なくなったことでノーテン宣言。箱ラスから役満で通過というミラクルを達成した。
まさに僥倖、思いもよらない展開にインタビューはいつも以上に饒舌だ。園田には実は勝算があった。第1試合で箱ラスを引いた際に支払った黒い点棒が、その後の試合展開でライバル3者のあいだを巡ったことで「負のオーラを全員に振り向いてやった、これはひょっとするとひょっとするぞ！」とポジティブに考え、第2試合の大逆転へ望みを繋いでいた。冗談交じりに語ったこのエピソードも園田の高い集中力、注意力の成せるわざだ。
東3局、大三元の前の混一色・七対子については「リーチしようとちょっと思ったんですよ」と即リーチの構想もあったと明かして「『点棒全然ないわそういや、じゃあやってみるか！』という感じでしたね。第1試合トップだったらあんなのテンパイ取って、しかもヤミテンで」と、大敗があったからこそ生まれた役満だったことを強調した。
オーラスのノーテン宣言について質問を受けると満面の笑みで「今日はしゃべらせてくれますね！」。その後もたっぷり時間をかけて、白熱の最終局面を振り返った。最後はファンへ「せっかく劇的な通過をしましたので、ファイナルステージも勢いとか風とかあるかわかりませんけども、それに乗って頑張りたいと思います！」と頭を下げ、ファンからは「おめー！」「カッコよかったで」「ケンちゃんがんば」と次戦へのエールが寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 本田朋広（TEAM雷電・連盟）8万点／＋100.0
2着 忍田幸夫（麻将連合）2万500点／＋0.5
3着 丸山奏子（赤坂ドリブンズ・最高位戦）8000点／▲32.0
4着 園田賢（赤坂ドリブンズ・最高位戦）－8500点／▲68.5
【第2試合結果】
1着 園田賢（赤坂ドリブンズ・最高位戦）5万8800点／＋78.8
2着 丸山奏子（赤坂ドリブンズ・最高位戦）3万5500点／＋15.5
3着 忍田幸夫（麻将連合）3万2200点／▲7.8
4着 本田朋広（TEAM雷電・連盟）－2万6500点／▲86.5
【最終結果】
1位 本田朋広（TEAM雷電・連盟）／＋13.5
2位 園田賢（赤坂ドリブンズ・最高位戦）／＋10.3
3位 忍田幸夫（麻将連合）／▲7.3
4位 丸山奏子（赤坂ドリブンズ・最高位戦）／▲16.5
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル（ベスト8）、ファイナルを経て優勝者を決める。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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