「オリンピック目指してみては！？」チーム渡辺、“氷上のチェス”カーリングでも才能発揮渡辺明九段のスーパーショットにトップ選手からも歓声／将棋・ABEMAトーナメント

　将棋の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」に出場するチーム渡辺が、恒例のチーム動画収録に参加。渡辺明九段（39）、佐々木勇気八段（28）、岡部怜央四段（24）の3人が長野県軽井沢町のカーリングホール「軽井沢アイスパーク」に集合し、“氷上のチェス”・カーリングに挑戦した。

【映像】“氷上のチェス”カーリングに挑戦したチーム渡辺

　渡辺九段が「俺の念願」というほど大好きなカーリングとあり、いつになく笑顔の多いリーダー。対局で全国を飛び回るハードスケジュールの合間を縫って軽井沢に通うほどハマっている趣味で、その魅力を発信しつつチーム力向上を図る計画のようだ。カーリングは、冬季五輪競技としても人気の氷上スポーツ。初心者の佐々木八段＆岡部四段はまずは初心者講習をこなし、渡辺九段から「初心者としての形にはなりそうだね」の合格点をもらっていた。

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　“指導対局”の相手は、SC軽井沢クラブ所属で日本国内はもちろん世界を舞台に活躍する西室淳子選手。チーム渡辺3人VS西室選手1人とあり「負ける気がしないですけどね」と意気込む佐々木八段だったが、西室選手がハウス前に設置したカードストーンに苦しみ0-1で黒星。それでも「（相手のストーンを）当てて出すのが上手」とのお墨付きをもらっていた。

　2回戦はさらにハンデ戦として最強助っ人・山口剛史選手（SC軽井沢クラブ）を招へい。日本選手権優勝10回、世界選手権、平昌五輪にも出場経験のあるトッププレーヤーを味方に付けたほか、最初から石を設置した状態で試合を始めるハンデを得た。経験者の渡辺九段曰く「将棋で言うところの“角落ち”くらいかな？」。1人で4役をこなす西室選手に対し、チーム渡辺の3人は必死に食らいついたが「もう指す手がないよ…」「これはもう詰みかな…」と0-4と完敗を喫した。

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　このままでは終われない、と3回戦では事前に石2個を設置する「飛車・香落ち」相当のハンデをもらい再挑戦。渡辺九段は「カーリングの王道、将棋で言うところの棒銀みたいな感じ」とハウス前のガードストーンとハウス内に石を置く作戦を取り、最終局に臨んだ。完全勝利を目指す西室選手はもちろん本気モードに。コツを掴んできたチーム渡辺は中終盤で猛追し、最後は渡辺九段のスーパーショットと佐々木八段＆岡部四段の息の合ったスイープのリレーにより、ついに1点を獲得。“サヨナラホームラン”級の貴重な得点で3試合にして初の勝利を飾った。

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　対戦した西室選手からは「初心者の方の中でもすごく飲み込みが早いので、ぜひオリンピックを目指してみては！？」の声も。趣味を通してもともと交流がある3人ながら、頭脳スポーツを通じてさらに仲を深めた様子だった。チーム名は佐々木八段の発案で「ランランラン」に決定。カーリングとは結び付かない（？）チーム名ながら、最後は「チーム渡辺ランランラン、頑張るぞ！」と息ピッタリに拳を突き上げていた。

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◆ABEMAトーナメント2023　第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）