先輩棋士のまさかの一言に、若き絶対王者も笑いをこらえ切れなかった。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」予選Eリーグ第3試合、チーム藤井とチーム渡辺の対戦が7月22日に放送された。チームメンバー全員で力を合わせて予選首位突破を決めたチーム藤井は、個人5戦全勝の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)に続いて澤田真吾七段(31)も5戦4勝と大活躍。初出場ながら完全にルールにアジャストし堂々たる結果を残すと「僥倖、という感じです」と藤井竜王・名人が四段当時に語った“伝説ワード”を引き合いに出し、その喜びを語った。
【映像】澤田七段の「僥倖」発言に吹き出し笑いをする藤井竜王・名人
澤田七段が、予選最終戦のエンディングで隠れたお笑いセンスを炸裂させた。大会初出場となった澤田七段は、チーム千田との第2試合で同門の弟弟子・千田翔太七段(29)と新進気鋭の新人棋士・藤本渚四段(18)を連続撃破。チーム渡辺との第3試合では、岡部怜央四段(24)と2度対戦して2勝をもぎ取った。関西所属の実力者としての存在感を示してチームに貢献。「予選通過することができて嬉しいです」と素直な気持ちを語った。
初出場ながら予選5戦4勝の好成績の感想を問われた澤田七段は、「そうですね。怪しげな作戦も出したりしたんですが、4勝も出来たのは“僥倖”という感じです」とサラリ。“僥倖”は、藤井竜王・名人が四段時代に20連勝をかけて対戦した2017年6月・第43期棋王戦予選の澤田六段(当時)戦勝利後に行われたインタビューで発言した“伝説ワード”だ。日常では使うことの少ないワードのチョイスと、ボキャブラリーの広さに多くのファンが驚いたことも記憶に新しい。そこから6年の月日が流れ、同じチームで戦う仲間となった澤田七段が発した“僥倖”という単語に、隣に立つ藤井竜王・名人はすぐさま反応。笑いをこらえきれずに「フフフ!」と吹き出していた。
澤田七段のワードチョイスと藤井竜王・名人の楽し気な様子に、ファンも注目。「懐かしい僥倖w」「それ使うかww」「わざと言ったでしょ、ぎょうこうw」「僥倖草」「サワディおもしろいw」「サワディー最高」「リーダーめっちゃわろとる」「僥倖いいたいだけだろw」「ネタしかぶっこんでこないw」「このチームいいな」「僥倖聡太いじり」「おもろすぎやろw」と多くのコメントが寄せられていた。
◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)