中日ドラゴンズと埼玉西武ライオンズは7月18日、中日・高松渡と西武・ 川越誠司の交換トレードを発表。このトレードについて、元・千葉ロッテマリーンズの野球解説者・里崎智也氏が言及した。

【映像】一塁到達タイム「最速3秒53」 高松渡が爆速すぎる

中日が獲得した川越は、50メートル5秒9の俊足に加え、元投手ならではの強肩で遠投120メートルという身体能力の高さに加え、長打のある左打ちという川越ならではの持ち味が、広いバンテリンドームナゴヤを本拠地とし、打線もセ・リーグワーストの244得点・39本塁打と長打力に乏しいチーム事情を補う存在として期待。一方、西武が獲得した高松は、50メートル5秒8と50メートルのタイムに関しては川越とほぼ互角でありながらも、一塁到達は最速3秒53と速く、その走塁技術の高さに定評のあるタイプで、二塁と外野を守れるという点も高評価。前半戦まで代走で起用していたベテラン・金子侑司に代わる形で、まずは終盤での“代走のスペシャリスト”としての起用が濃厚だとされる。

7月21日放送のABEMA『バズ!パ・リーグ』では、こうした両チームの穴を埋める形でのトレードについて改めて紹介することとなったが、このトレードについて野球解説者の里崎氏は、「西武は、終盤の“一発逆転代走要員”がいないんですよね。パ・リーグの上位にいるオリックス、ロッテ、ソフトバンクには、周東(佑京/ソフトバンク)、和田(康士朗/ロッテ)、小川(龍成/ロッテ)とかね。あとは小田(裕也/オリックス)とかね、佐野(皓大/オリックス)も含め結構いるんすよね。足で、内野ゴロでも1点取るぞみたいな。でもライオンズは金子もスターティングラインナップで出てますし、なかなか終盤の代走一発っていう選手がいないんで、(西武のチームスローガンが)“走魂”ですから。高松でっていうところもありますし。」と、上位3球団には試合の終盤で起用できる代走のスペシャリストがいる中で、本来はその枠であったはずの金子が先発起用されるようになったことで、“代走不在”の状態に陥っていると指摘。

続けて中日については、「ドラゴンズは左の長距離砲がいないんですよ。アベレージヒッターは岡林(勇希)や後藤駿太もそうですし、大島(洋平)とか。結構いるんですけど、長距離砲がいないんで。代打一発で長距離砲というところの、お互いのニーズがあったんじゃないですかね。」と、左の和製大砲不在の状態となっている状況の中で、補強ポイントに川越が合致しているということを解説した。

なお、こうした両チームによるトレードについて、ネット上の野球ファンからは「単に代打の層を厚くするというだけでなく最近疲れの見える細川のフォローや周平に刺激を与えるって意味でも川越の加入は大きいんじゃないかな?」「冷静に考えて川越と高松のトレードとか格差エグすぎだろ」「川越出して高松とクリスキー確保したのは再編期としては良いムーブだと思う あとは今オフ次第かな」「ライオンズに行った高松には頑張って欲しい!」「マジで両方が成功してくれることを願ってます」「一報を聞いた時は双方にとって良いトレードではと思いました。てか私かなり川越好きだったので来てくれたの嬉しい 高松くんにも西武は良い環境になると思うよ!」といった様々な反響が寄せられている。