いらないリーチもご愛嬌だ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2023」セミファイナルのA卓が7月30日に行われ、二階堂瑠美(EX風林火山・連盟)が首位でファイナル進出を決めた。瑠美らしさを十分に発揮して、終盤に一気呵成の逆転劇。最後はド派手に跳満ツモで勝利を飾り、ファンを大いに沸かせた。
第1試合は東家から浅井裕介(最高位戦)、渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)、瑠美、滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)。ここで瑠美は渋川の親跳満2発のツモに屈するも、致命傷は避け2着となり+2.4で折り返した。
第2試合は渋川、滝沢、瑠美、浅井裕介の並びで開始。親番の南3局、瑠美は1万5300点持ちのラス目。後がないところで4巡目にカン三万のリーチだ。ドラ九万が雀頭のチャンス。すぐさま浅井裕介から追っかけが入り、枚数は不利も最後の三万をツモ。リーチ・ツモ・ドラ2・裏ドラの1万2000点を決め、2着目に浮上した。南4局は赤2枚の平和をテンパイ。通過にリーチは不要だったが、瑠美はこれを先制リーチ。後に「勘違いです」と釈明したこの手、結果はリーチ・ツモ・平和・赤2・裏ドラの1万2000点となりトップ終了。この無邪気なオーバーキルの結果、総合首位でファイナル行きを決めた。
試合後は「ラス前で4000オールツモるまでは割とスカスカだったので、それが大きかったですね」と起死回生の親満貫を喜んだ。いよいよ残すはファイナルだ。瑠美は「優勝はともかく、決勝で戦えるのは楽しみですね。誰が相手であろうと決勝戦はやっぱり特別というか、モチベーションが上がる。麻雀として楽しいと思うので」と気持ちを新たにした。
同日行われるB卓からの勝ち上がり選手については「麻雀は相手よりも自分との戦いだと思っているので、誰が相手でも一生懸命打つだけ」としながらも「今回(A卓からは)Mリーガー2人の勝ち上がりだったので、Mリーガー以外が勝ち上がってくるとみんな喜ぶんじゃないかなと思っています」と推薦選手の健闘を期待した。
ファンに対しては「大事なオーラスで計算間違いしちゃったんですけど、決勝はそういうことのないように気を引き締めて最後まで頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします」。これにファンからは「優勝しそうな気がする!」「そこが天衣無縫なんだな」「ホント短期決戦強いよね」とエールが寄せられた。
なおB卓からは推薦選手の坂本大志(最高位戦)、石立岳大(連盟)が勝ち上がり、奇しくも瑠美のリクエスト通りとなった。決勝で打つ幸せ、喜びを噛みしめ、ファイナルでも天女らしさを見せてくれるはずだ。
【第1試合結果】
1着 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)6万1500点/+81.5
2着 二階堂瑠美(EX風林火山・連盟)2万2400点/+2.4
3着 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)8800点/▲31.2
4着 浅井裕介(最高位戦)7300点/▲52.7
【第2試合結果】
1着 二階堂瑠美(EX風林火山・連盟)3万8200点/+58.2
2着 浅井裕介(最高位戦)2万9900点/+9.9
3着 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)2万2700点/▲17.3
4着 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)9200点/▲50.8
【最終結果】
1位 二階堂瑠美(EX風林火山・連盟)/+60.6
2位 渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ・協会)/+30.7
3位 浅井裕介(最高位戦)/▲42.8
4位 滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部・連盟)/▲48.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー32人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者20人、計52人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、ベスト16からのシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







