将棋の藤井聡太竜王（名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21）への挑戦者決定三番勝負第1局が7月31日に行われ、伊藤匠六段（20）が永瀬拓矢王座（30）に109手で勝利した。伊藤六段は自身初のタイトル挑戦に向けて一歩前進。藤井竜王との“同学年”七番勝負まであと1勝となった。
20歳の気鋭・伊藤六段が自身初のタイトル挑戦へ大きな前進を遂げた。今期の竜王戦は、5組優勝で2期連続の挑戦者決定トーナメント参戦。前期竜王挑戦者の広瀬章人八段（36）ら並み居る強豪を打ち破り、初の三番勝負へたどり着いた。
本局は、後手の永瀬王座が意表を突く一手損角換わりへと誘導。その後通例の腰掛け銀へと合流すると、難解な中盤戦へと展開した。永瀬王座が強く角を出る決断に対し、伊藤六段も1時間4分の長考で敵陣目掛けて角を打ち付け決戦へ。攻め合いから伊藤六段がペースを握ると、一気にリードを拡大させて永瀬王座を押し切った。
この結果、伊藤六段が三番勝負先勝を飾り初のタイトル挑戦へ一歩前進。あと1勝で藤井竜王との“同学年”七番勝負が実現する。また、永瀬王座にとっても今期は第28・34期に続く3度目の挑戦者決定戦とあり、負けられない思いは強い。初の竜王挑戦を掛けた両者による三番勝負を制するのはどちらか。注目の戦いは続く。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
