【第105回全国高校野球選手権記念大会】聖光学院9−3共栄学園(1回戦・第1日・第2試合・甲子園)
【映像】最終打席、母の声が聞こえた瞬間
8月6日に放送された「熱闘甲子園」で、第105回全国高校野球選手権記念大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟)の聖光学院(福島)対共栄学園(東東京)の一戦を紹介。その際に披露されることとなった共栄学園・菊池虎志朗選手と、そんな菊池を女手一つで育てあげ、共に甲子園へと歩んだ母・睦さんの姿と、親子の固い絆が注目を集めた。
東東京大会では、立て続けに劇的な展開をものにし、初の甲子園出場を果たすこととなった共栄学園。チームの要ともいうべき正捕手をつとめる菊池は、小学生1年生の時に父・諭さんを亡くし、以後、菊池が「太陽のような明るく元気で、たくましい存在」だと語る母・睦さんが一人で育てあげたという。そうした経緯もあってか、菊池にとって最後の夏となる今大会でも、いつでもスタンドには睦さんの姿が。「大きい声が出るこの体は、応援のためのものだと思っているので」と語るように、スタンドでもひときわ目立つ声援を送り続ける睦さんに、菊池は「ここまで来られたのは、お母さんのおかげ」と、母の力強い声援が、積極果敢な菊池のプレーを後押しし続けてきたと語る。そんな母の想いに報いるかのように、菊池は東東京大会で本塁打を放った際、はにかむような笑顔を見せながら、ホームランボールを母に手渡していた。
「甲子園でもおかあさんにホームランボールをあげて、少しでも感謝の気持ちを伝えたい」そう試合前に語っていた菊池。初出場であることを思えば、緊張のあまり本来のプレーができない可能性もあったが、「プレッシャーのかかる場面でも、いつもお母さんの存在があって、安心というか、緊張感なく、楽しくプレーできた」と菊池自身が語るように、スタンドから聞こえてくる「楽しめー!」という睦さんのエールを受け、感謝の気持ちを胸に全力でプレー。
7-0、7点を追う形で迎えた7回の攻撃、無死一塁の場面では、カウント1-1からの3球目に死球となり、出塁。その際には痛がる素振りも見せずに足早に一塁へと向かい、反撃の糸口とすると、9回に迎えた最後の打席でも、高いバウンドの三塁ゴロで全力疾走。アウトにはなりはしたものの、チームを鼓舞する気迫のヘッドスライディングを見せた。そんな菊池に、睦さんは、試合終了後、スタンドに向かって一礼をした際に、感極まりながらも、力いっぱいの声で「ありがとう!」と声をかけた。
その後、共栄学園の宿舎では、笑顔で出迎えた母に、息子は「応援、ありがとう。」とひとこと。それに対し母は「こちらこそ、応援させてくれてありがとうございます。」と、ひとこと。その姿は、甲子園までの長い道のりを共に歩んできた戦友であり、親子でもある2人であるからこその絆と、「ありがとう」の想いが感じられるものであった。
写真提供:朝日新聞社
8月23日 決勝のハイライト動画
準決勝までのデイリーハイライト動画も
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8/6 第1日 | 8/7 第2日 | 8/8 第3日 |
8/9 第4日 | 8/10 第5日 | 8/11 第6日 |
8/12 第7日 | 8/13 第8日 | 8/14 第9日 |
8/16 第10日 | 8/17 第11日 | |
準々決勝・準決勝(タップで動画へ) | ||
8/19 第12日 | 8/21 第13日 |
『熱闘甲子園』動画一覧
8月6日(日)の開幕戦から決勝まで無料配信! キャスターは古田敦也氏、斎藤佑樹氏、ヒロド歩美氏が務めます。
日 | 見どころ(タップで動画へ) |
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