【第105回全国高校野球選手権記念大会】高知中央9−4川之江(1回戦・第2日・第1試合・甲子園)
【映像】応援団長・吉田利夏さんの全力応援
8月7日に放送された「熱闘甲子園」で、第105回全国高校野球選手権記念大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟)の高知中央(高知)対川之江(愛媛)の一戦を紹介。その際、甲子園出場を夢見て育ち、同校を21年ぶりの出場へと導いた、“4人の幼なじみ”の姿に、番組が注目した。
この日、マウンドに上ったのは、エース・山内太暉選手。チームメイトである山内太智選手とは双子の兄弟だ。そして、好守でエースを盛りたて、打ってはクリーンナップで勝負強さを発揮する3番・真鍋颯選手もまた、山内兄弟と幼馴染。3人は小学生の頃から同じチームでプレーし、互いに切磋琢磨しながら甲子園を目指して戦い抜いてきたのだという。しかし川之江には、“もう1人の幼なじみ”がいる。応援団長をつとめ、彼らに熱い声援を送り続ける吉田利夏さんだ。もとは彼女も、3人と同じ少年野球のチームで汗を流したプレーヤー。3人と同じ想いを持つ盟友として、自ら応援団長に立候補したのだという。
グラウンドでプレーする3人にとって、彼らの想いと、歩んだ道程を誰よりも知る吉田さんは、何よりも心強い存在。3人が「利夏の声がなかったら、ここまで来れなかった」と笑顔で語るのも、紛れもない本音であるだろう。グラウンドの内と外と、物理的な距離は離れてはいるものの、その想いは片時も離れずに一緒。3人のプレーに一喜一憂しながらも、3人と同じかそれ以上に全力を出し、彼らを励まし、鼓舞する声援を送り続ける吉田さんは、県大会の決勝で勝利し、甲子園出場を決めたことに、「幼馴染の颯と太暉と太智と、甲子園に連れていく、連れていってもらうという約束をしてたので、その約束を果たしてくれて嬉しかった」と語っていた。グラウンドに立つ3人だけではなく、あくまで4人揃っての幼なじみ。全力で声援を送り続ける吉田さんの姿は、改めて野球というスポーツが、グラウンドの中だけで行われているものではないということを、力強く語っているかのようだ。
この日、吉田さんらの声援を受ける形で、グラウンドに立つ3人は、「甲子園で校歌を歌いたい」という夢を果たすべく、懸命にプレーした。3回裏の守備で、エース・山内太暉が1死満塁のピンチを迎えると、すぐさま遊撃の真鍋が駆け寄って声をかける。その後、打ち込まれて劣勢となってからも、7回の攻撃では、代走に出た山内太智が、文字通りの全力疾走で、本塁生還を果たした。4人で語り合った夢の実現に向かって、最後まで互いに励ましあい、ひたすら全力で走り、白球を追った。
試合後、グラウンドの選手たちは涙した。堪えようとしてもこぼれ落ちる涙を拭い、それでも頬を伝う涙は、一礼とともにグラウンドに流れた。無論、スタンドの吉田さんも、人目を憚ることなく涙した。しかしその涙の後で吉田さんは、全力で拍手を送りながら、「負けてしまったけど、かっこいい姿を見られたので、本当に良かったです。」と、改めて3人の幼なじみの健闘を笑顔で称えた。
写真提供:朝日新聞社
8月23日 決勝のハイライト動画
準決勝までのデイリーハイライト動画も
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8/6 第1日 | 8/7 第2日 | 8/8 第3日 |
8/9 第4日 | 8/10 第5日 | 8/11 第6日 |
8/12 第7日 | 8/13 第8日 | 8/14 第9日 |
8/16 第10日 | 8/17 第11日 | |
準々決勝・準決勝(タップで動画へ) | ||
8/19 第12日 | 8/21 第13日 |
『熱闘甲子園』動画一覧
8月6日(日)の開幕戦から決勝まで無料配信! キャスターは古田敦也氏、斎藤佑樹氏、ヒロド歩美氏が務めます。
日 | 見どころ(タップで動画へ) |
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第2日 | 川之江には幼なじみが4人…叶えたい願い |
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第14日 | 4年ぶりに戻ってきた声に包まれ最後の一戦 |