【第105回全国高校野球選手権記念大会】鳥栖工3−2富山商(1回戦・第4日・第1試合・甲子園)
【映像】兄が走者を刺す→弟が3球三振を奪った瞬間
8月9日に放送された「熱闘甲子園」で、第105回全国高校野球選手権記念大会(主催:朝日新聞社、日本高等学校野球連盟)の鳥栖工(佐賀)対富山商(富山)の一戦を紹介。番組では、息のあったプレーでチームを勝利に導いた鳥栖工の兄弟バッテリーに注目した。
鳥栖工・古沢蓮選手、富山商・上田海翔選手の両先発が好投し、1-1の同点で迎えた6回表・富山商の攻撃。この回から、先発・古沢の後を受けて2番手として登板した松延響(ひびき)選手は、緊張もあってか、ややボールが上ずり、この回先頭の富山商1番・足谷蒼太を四球で出し、いきなり走者を背負うという展開に。しかし、ここですかさず、兄である捕手の松延晶音(あぎと)選手がマウンドへと駆け寄り、間をとって落ち着かせると、続く2番・竹田哩久選手に対しては、勢いのあるストレートで押し、思うようにバントをさせないという投球を披露。そしてカウント2-2からの6球目、バスターを試みる竹田に対し、外角高めのストレートで空振り三振を奪うと、バスターエンドランでスタートを切っていた一塁走者の俊足・足谷を、捕手の松延晶音が好送球でタッチアウトに。継投直後に招いたピンチも、兄弟そろって一気に2死を奪うという理想的な形で乗り切ることとなった。
このプレーで本来の感覚を取り戻したのか、マウンド上の松延響は、続く3番・堀山時和に対し、3球続けてのストレート勝負。そして、勝負球として投じた3球目、弟・響にとって自己最速となる143km/hのストレートは、兄・晶音のミットに吸い込まれ、空振り三振に。チームに流れを引き寄せる大きなプレーとなった。
もともと少年時代から仲が良く、共に一緒にプレーし続けてきた兄・晶音と、弟・響。その名から、「仮面ライダー兄弟」として注目を集めることもある2人だが、鳥栖工で捕手をつとめる兄の姿を見ていた弟・響は、自身の高校進学時、兄弟バッテリーを組みたいという思いから、兄の後を追う形で鳥栖工へと入学。すぐさま兄弟ならではの息のあったプレーを見せ、チームに勝利をもたらすバッテリーとなったという。無論、兄弟でバッテリーを組むことが、必ずしも有利であるとは限らないが、少なくとも彼らに関していえば、すべてを知り尽くし、互いにその力を認め合う関係。そのプレーを見るに、サイン交換だけでは伝わらない何かを交わしながら、いつでも互いを支えあっているようだ。
大会前のインタビューでは、「(弟は)熱くなると思うんですよね。甲子園という場面なので。でも自分は冷静に。」と語る兄と、「自分は熱く、堂々とやっていければいいと思います。」と語っていた弟。タイプの異なる2人が、甲子園では“最初で最後”となる兄弟バッテリーを組んで臨むこの夏、どのような健闘を見せるのか、引き続き、注目したいところだ。
写真提供:朝日新聞社
8月23日 決勝のハイライト動画
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『熱闘甲子園』動画一覧
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日 | 見どころ(タップで動画へ) |
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