将棋の伊藤園お〜いお茶杯王位戦七番勝負第4局が8月15・16日の両日、佐賀県嬉野市の「和多屋別荘」で行われ、挑戦者の佐々木大地七段(28)が藤井聡太王位(竜王、名人、叡王、棋王、王将、棋聖、21)に勝利しシリーズ成績を1勝3敗とした。王位戦七番勝負は2日制のタイトル戦で通常記録係は1人が担うが、本局では体調不良のために2日目から交代し日本将棋連盟の棋戦運営部部長がピンチヒッターに。対局を支えた影のヒーローに、ファンからは応援と労いの声が多く寄せられた。
【映像】なかなか見ることが出来ない!?ベテラン職員による“秒読み”
タイトル戦をはじめとする公式戦では、対局者とともに欠かせないのが記録係だ。王位戦七番勝負は持ち時間各8時間、2日間に渡って行われるが、指し手の記入に加えて持ち時間の管理や、時には対局者から空調管理や各種の調整役など重要任務を担っている。本局でも奨励会員が記録係を担当していたが、体調不良のため大事を取り1日目終了時点で交代することに。封じ手開封から再開される対局2日目には、日本将棋連盟棋戦運営部の部長が務めることとなった。
普段は公式戦の運営や様々な折衝を担うベテラン職員が記録机に着座。大切なタイトル戦を円滑に進行させるため、“重役”を担う形となった。タイトル戦2日目は終局時間が見込めず深夜に及ぶことも。さらに、終盤戦では秒読みなどミスの許されない緊張感あふれる大役だ。実際に秒読みが始まると、ファンも息を呑んで「部長頑張れ!」と応援のコメントを寄せつつ中継を見守っていた。
対局は佐々木七段がエース戦法の相掛かりを武器に快勝。熱戦を繰り広げた対局者の健闘を称えるとともに、終局まで記録係の任務を完遂した“影のヒーロー”に、ABEMAの視聴者からは「部長!お疲れ様!」「ありがとう!」「部長さーん」「部長、ゆっくり休んでー」「カンペキな仕事でした!」と労いのコメントが殺到していた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)