将棋日本シリーズJTプロ公式戦の2回戦第1局が8月19日、新潟県新潟市の「新潟市産業振興センター」で行われ、永瀬拓矢王座(30)が山崎隆之八段(42)に147手で勝利した。この結果、永瀬王座は準決勝に一番乗り。初優勝に向けて、まずは幸先よく今期初戦を制した。次戦は10月21日に行われる大阪大会で、藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)対菅井竜也八段(31)戦の勝者と対戦する。
今期初戦に臨んだ永瀬王座が、山崎八段を相手に快勝を飾った。振り駒の結果、永瀬王座の先手に。序盤から後手の山崎八段が注文を出し、相居飛車の力戦の出だしとなった。後手から勢いよく攻めを繰り出したものの、銀得となった永瀬王座のペースに。長い中盤戦でじりじりとリードを広げると、終盤では馬と桂馬の連携で飛車を捕獲。後手の守備をはがし、最後は詰みに討ち取って永瀬王座が快勝を飾った。
勝利した永瀬王座だが、「封じ手のあたりはだいぶ失敗してしまったと思っていたので、全体的に苦しい将棋だったと思う」とコメント。一方、敗れた山崎八段は「後手番ながら先に攻める展開になったが途中で予定を変更してしまい、攻めが細くなってそこからは鬼のような受けつぶしを食らいました」と振り返った。
この結果、永瀬王座の準決勝進出が決定。次戦は10月21日に大阪市の「Asueアリーナ大阪」で前年に初優勝を遂げた藤井JT杯覇者対菅井八段戦の勝者と決勝進出をかけて戦う。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)