【スーパーフォーミュラ】第7戦（決勝・8月20日／モビリティリゾートもてぎ）
日本最速のレース『スーパーフォーミュラ』で、これまでも互いに屈指の争いを見せていた山本尚貴（TCS NAKAJIMA RACING）と平川亮（ITOCHU ENEX TEAM IMPUL）。第7戦では一歩も譲らないバトルの末、接触。山本がリタリアに追いやられるなど、白熱したバトルが展開された。
2020年の最終戦では、山本が平川との直接対決を制し、3度目のチャンピオンに輝いたことは記憶に新しい。前戦の富士でも良いバトルを見せていたこともあり、彼らの激しく熱いバトルが心に刻まれているファンも多いだろう。
第7戦では、平川はピット作業後に実質2番手でコース上に戻る想定だったが、作業に手間取り、4番手の山本の前でピットアウト。先にピットインしてタイヤがあたたまっていた山本は、平川のタイヤが冷えているうちにオーバーテイクしようと猛然と追いかける。アウトラップの1周でその差をみるみる縮めていくと、山本はバックストレートでエンジンパワーを一時的に上げるオーバーテイクシステム（OTS）を使い、90度コーナーで平川のインに飛び込んだ。
「まさかあの距離から来るとは想定していなかった」という平川は、通常通り90度コーナーのクリップへとマシンを向けると、インに飛び込んできた山本に対応できず、そのまま2台は接触した。平川はスピンをしてタイムロスし、山本は左フロントのサスペンションを破損。平川はその後走り切って2位表彰台を獲得したものの、山本はコース外にマシンを止め、リタイアとなってしまった。
山本としても久しぶりの表彰台が見えていただけに、チームの無線では「あそこしかないから行ったんですけど……寄られたら止まれないですよ！」と不満をあらわにした。この接触に関してペナルティはなかったものの、山本に対してドライビングマナーへの警告として白黒旗が提示された。
（ABEMA『スーパーフォーミュラ2023』／(C)JRP）
