「トリガー条項を発動、さらに消費税も下げるべし」経済アナリストが告げる家計を救済する方法
【映像】ガソリン価格の推移と補助金に関するグラフ
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 先週8月28日、レギュラーガソリンの全国平均価格が15年ぶりに最高値を更新し、岸田総理は石油元売りへの補助金を年末まで延長すると表明した。こうした補助金はいつまで続けるべきなのだろうか。また、ほかに考えられる対策はないのか。経済アナリスト・森永康平氏に聞いた。

【映像】ガソリン価格の推移と補助金に関するグラフ

━━補助金延長についてどう思うか?

他の経済指標を見ても、日本の個人消費は弱っている。これは、ガソリンだけでなく、物価高の影響で節約をしている家庭が増えているということだ。このような状況下で補助金を削ると、リッター200円ぐらいまできているので家計へのダメージが大きい。そう考えると、補助金延長の判断は妥当ではないかと思う。

一方で、「補助金以外の方法」も考えるべき。そもそものガソリン価格には複数の税金が乗っている。この税金部分を減らすことも、補助金以外の方法として考えるべきだ。

━━レギュラーガソリンの平均価格が1Lあたり160円を3カ月連続で超えた場合、ガソリン税のうち上乗せ分の課税を停止し、その分を減税する仕組み=「トリガー条項」は発動すべきか?

「トリガー条項を発動、さらに消費税も下げるべし」経済アナリストが告げる家計を救済する方法
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発動した方がいい。トリガー条項を発動すれば、上乗せ分である25.1円の「暫定税率」が下がる。「東日本大震災の復興財源のために凍結中だから、法改正しないとできない」と話す政治家もいるが、法改正するのも政治家の仕事だ。また、ガソリン価格に乗っている税金には消費税も加算されている。見方によっては二重課税、三重課税だ。トリガー条項の発動、消費減税を行えば家計の支援になる。

━━現在政府は、元売り会社への補助金を出している。ガソリンの高騰に困る漁業者・農業者などに直接支援することはできないのだろうか。

一つのやり方としてはあると思うが、実際誰が困っているのかという特定が非常に難しい。その特定をしている間に時間がかかったり、配布するための中間業者が入ってきて“中抜き”される懸念もある。一律に減税効果がある消費減税やトリガー条項の発動をした方がよい。

━━補助金はいつまで続けるべきなのか?

補助金は1度やってしまうと、いつ終わらせるのかが難しい。そうした点も踏まえると、補助金で“その場しのぎ”をするのではなく、安くなるような税の仕組みにしてあげるほうがいいのではないか。その上で、『原油価格が落ち着いた』『為替が円高に動いた』など、状況の変化に応じて適宜税制を見直していけばいい。別に一度上げた税金を引き下げてはいけないというルールはどこにもない。世界を見れば景気に合わせて税率を変えている国もたくさんある。日本だけがそれはできないということもあり得ないだろう。幅広い対応を考えてほしい

(『ABEMAヒルズ』より)

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