口数の少ないクールな天才が、開幕を見据え、闘志を燃やした。高打点の女王・セガサミーフェニックスの茅森早香(最高位戦)はシーズン中の目標として「少なくとも10万点は超えたい」と堂々と宣言した。昨期は▲77.3、個人27位と不本意な成績に終わり、悔しい思いはしたが、「ずっと打点女王でいたい」とあくまでも攻撃的なスタイルは変えない。今季も自分に課したノルマをこなし、会心のトップを虎視眈眈と狙い続ける。
【映像】セガサミーフェニックス2022-23シーズン密着ドキュメント
-チーム、個人ともにレギュラーシーズンでマイナス。自身で昨期の振り返りを。
茅森早香(以下、茅森) 前半、中盤くらいまではプラスマイゼロを行ったり来たり。チームがきつくなってきて「トップを取ろう」とか「ここのチームをラスにしてトップを取らなければいけない」みたいな状態になっていました。そこからズルズル、マイナスになった感じなので、やはり前半にポイントを持っておきたいな、と思いましたね。
-マイナスが嵩んでしまうと、自分たちの戦いが制限される。条件を強いられて戦うのは難しいか。
茅森 難しいですよね、なかなか。レギュラーシーズンだと2チームさえ押さえておけば大丈夫、という状態になるので、余計に難しいかな、というのはありました。
-シーズン後に近藤誠一選手がMリーグを勇退。聞いて最初の印象は。
茅森 最初は、ビックリはしましたけど。ちょっとあるのかな、というのはありました。
-スタジオに一緒に来ることも多かった。コンディション的に感じるところもあったか。
茅森 体調が悪そう、という感じはちょこちょこありましたね。麻雀も鳴かないところを鳴いたとか、そういうところがあったので。「東場なのになぁ。南を鳴いて役がない」みたいなことがあったので、少し心配していましたね。
-長年見ていた近藤誠一選手らしくなかった。
茅森 顔付きも、少し疲れている感じがありましたね。
-では、話を聞いた時は「お疲れ様」という感じがあった。
茅森 体調面という話でしたので「しょうがないか」という感じではありました。でも、「監督になる」と聞いたので、そこは安心しました。
-監督・近藤誠一はどんな感じか。
茅森 まだ全然、何も。特に監督っぽいことはしていないです(笑)。
-一緒に戦ってくれた大先輩が見守ってくれる安心感はあるか。
茅森 安心感はありますね。でも、大先輩と言っても4年くらいしか変わらないので。年齢は結構、離れていますけど。なので、近い先輩、仲の良い先輩という感じで、安心感はあります。
-控室に来たら、雰囲気は上がるか。
茅森 ありますね。結構、賑やかしというか、そういうことができるタイプなので。前の監督も結構、賑やかしの人だったので、明るい人がいてくれた方がいいと思います。
-新たなメンバーとして、近藤誠一イチ押しの醍醐選手が入った。
茅森 最近麻雀を見たり、結構会ってしゃべるようになりましたね。麻雀としてはバランス型の、手役が好きなのかな、と感じたので、フェニックスに合っていると思いました。
-勝つ時にはガッと勝つ。
茅森 バランス型の手役を見つつ、ちょいと攻め寄りかな、と。勝負所は行く、というイメージですね。
-実績は十分。任せておいて安心か。
茅森 安心だと思います。周りの仲が良い人に聞くと「勝つから大丈夫だよ」と言うので、大丈夫だと思います。
-魚谷選手に「女性3人の中に飛び込んで大丈夫か」と聞くと、「意外と平気そう」という答え。茅森選手から見てどうか。
茅森 平気そうですね。変な絡み方とかしてくるタイプでもないので。大丈夫だと思います。
-新シーズンは、どんな戦いを。
茅森 昨シーズンは後半、本当に厳しくなったので、前半でどうにかポイントを稼ぎたいな、というのがあるので、前半は攻めが強くなるかな。
-マイナスを抱えると自分らしさが欠けてしまうか。
茅森 近藤監督には「条件とか見ていない方がいい。自由にやった方がいい」と言われました。最初から自由にやって、ポイントを稼ぎたいと思っていますが、やはり打点は多少、追いたい、というのはあります。
-新しいMリーガー6人と戦うことになる。注目選手は。
茅森 「さやチャンネル」を一緒にやっている浅見真紀ですね。YouTubeを見てくれている方は楽しみにしていると思います。あとは猿川さんは最強戦を見た時に「Mリーガーになったら面白いのにな」と思っていました。
-猿川選手が面白いというのは、Mリーガーにいないタイプだからか。
茅森 打ち方が結構、攻め寄りなので。好きな感じなので面白いな、と思いました。
-今期の目標設定は。
茅森 最高スコア賞は欲しいですね
-レコードで言えば、黒沢選手の11万2700点。
茅森 私は2位で9万点でしたが、10万点を超えられそうな半荘ではあったので、10万点は超えたいな、というのはあります。
-「もう少し行けたかな」という話は、9万点時にしていた。
茅森 そうなんですよね。もともと私は、そんなに大きなトップを取るタイプではなかったので。それを少し目標にして打ったんですよ、昨シーズンも、その前も。それで9万点まで行ったので、10万点超えまで行きたいな、というのはあります。
-もともと打点派のイメージではない。Mリーガーになってからか。
茅森 もともと手作りは好きですが、Mリーグに入って1000点、2000点があまりアガれなかったイメージですね。ずっと打点女王でいたいですね。平均打点は近藤さんが1位で私が2位なんですよ、トータルで。もう1位がいなくなったので、私が1位で行きたいなと思っています。
-「さやチャンネル」で一緒の浅見選手が敵チームになる。シーズン中も和気あいあいとするのか。
茅森 シーズン中は「あまりライブはやめておうこう」という話でした。
-誰かに言われたというわけではなく、お互いからか。
茅森 いや、言われたんではないですか。チームカラーもあると思うので。
-最高打点、12万点の壁は、まだ誰もいない。
茅森:ないですね。昔、最強戦で「豊後無双」。あれ、やられたんですけど、13万5000点とか。(茅森無双が)あればいいですね。打点とか、そういうのが好きなので。平均打点が上なのは嬉しいです。
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)