今年はもっと「UK」がブレイクする!仕掛け人兼選手・仲林圭「ショーマツより売れます!」/麻雀・Mリーグ
【映像】Mリーグ2023-24シーズン 開幕直前インタビュー

 仲林圭(協会)が加入してからU-NEXT Piratesのイメージは変化している。「パイレーツを盛り上げる」と資料を作った上で入団した昨期。歴史あるタイトル「發王戦」を制した確かな雀力に加え、コミュニケーション能力も高く、同期の鈴木優選手(最高位戦)との“UKコンビ”は初年度から大きな存在感を放った。今期の目標は渋谷ABEMASの「『ショーマツ』より売れる」こと。「目標は高い方が推進力がある」。仲林は貪欲にMの頂を目指す。

【映像】Mリーグ2023-24シーズン 開幕直前インタビュー

-チームはセミファイナルで敗退。個人としてはレギュラーシーズンがマイナスだったが、ポストシーズンでは個人ランキング1位と活躍が見られた。振り返りを。

仲林圭(以下、仲林) 自己評価としてはあまり良くなかったかな。もっと勝てたかな、と思います。ですが、セミファイナルは+185.9ポイント。全チームの中で勝てたというのは自信に繋がりました。

-長いレギュラーシーズンと、ポストシーズン。自分の中で変化は意識したか。

仲林 僕自身は何かを変えた意識はありませんが、もしかしたら無意識のうちに変えていたかもしれないな、という感じでしょうか。相手の麻雀の打つテンポとか、ヤミテンケアとか、出てくる牌の濃さとかで、相手のテンパイ確率であったりとか、「かなりノーテンぽいな」というのがわかるようになりました。これはシーズン後半になって見えてきたところです。

-大きな夢を抱いて「2022-23シーズン」からMリーグ入り。中でプレーしてイメージは変わったか。

仲林 スタジアムの雰囲気は座ってみないとわからないものがありました。でも1カ月くらい打って、良い意味で「所詮麻雀だな」と。自分のやってきたものを素直に出せば、結果は出るという自信が得られたので、それは収穫でした。

-「パイレーツを盛り上げる」と資料を作った上で入団した。達成度はどうか。

仲林 結論、かなり達成できたと思っています。チームを盛り上げる、ファンを獲得するということを意識していましたが、僕と優さんが入って、チームの雰囲気がガラッと変わりました。

 最初、クルーのみなさんから受け入れられるか心配していましたが、その不安は1年間で払拭できて、プラスアルファで鈴木優との「UK」コンビが少しずつ浸透した。コンビとしてのブランディングは「こういう風に優さんと売り出していこう」と、ほぼ僕がやっています。ほかにもMリーグには渋谷ABEMASの「ショーマツ」、KONAMI麻雀格闘倶楽部の「タキヒサ」、それと、KADOKAWAサクラナイツの「ホリシブ」がいる。

 そういうコンビとしての売りを表に出せて、「パイレーツを推そう」というファンの方がすごく増えたんです。「UK」でチームの色を変えて、爽やかで面白いチームの印象というのを売り出せたのが良かったかな、と。そして剛さんや瑞原さんが我々をイジってくれる。そういう構図が作れたことはチームとして良かったですね。

-以前のパイレーツは比較的静かな印象だった。現在ではパイレーツの声が響いている印象に変わっている。そのへんは地なのか、戦略的に声を張っているのか。

仲林 完全に地ですね。全然、作っていないです。なんなら、解説していても大きな声が出てしまうくらいなので(笑)。

-チームで戦うことの面白さや難しさはどうか。

仲林 やはり一打一打が全然、違います。例えば瑞原さんだったら結構押す。剛さんは「そんなの鳴くの?」みたいなことがありますが、自分が取れなかったトップもあれば、自分だったら取っていないラスもあるので、経験を経て精神的に落ち着きました。そして、そのへんがチーム戦の醍醐味なんでしょうね。

-コミュニケーション力が高い。潤滑油になろうと意識しているか。

仲林 メンバーにはどこにリラックスするポイントがあって、どういうことをされたらうれしいのかなど、そういうところは探っていました。営業時代のクセですね。そういう意味では意識しました。

 あとは、4人で動いたりする時に、どうすれば他の3人が円滑に進むかを考えながら。タクシーを調べておいたりとか、新幹線のチケットを手配したりとか。それをやるだけでみんなが円滑に進むなら、率先してやろうと。

-営業の経験からか自然と気が利いてしまう。

仲林 全員がストレスない方がいいじゃないですか。僕は、それをやること自体にストレスがない。

-オフ期間、開幕までの準備は。

仲林 ぶっちゃけ、あまり麻雀は打っていないんですよ。「バイオハザード」のゲームばかりやっていて(笑)。なので、引き締めて、練習量を増やしていかないとと考えています。

 「バイオハザード」はシーズンが始まるまでにクリアするという目標を掲げてやっていたので。本来、普通にやれば6~7時間でクリアできるらしいですが、もう24時間やっているのでね。頑張っています(笑)。

 でも、シーズンが始まれば、ゲームに費やしていた時間がどうせ「雀魂」に変わるだけなのでね。リアルな麻雀を打つのは隙間時間で。あとは勉強会を増やしたので、それをシーズンが始まる前に何回か行って、ピントを合わせていきたいです。

-昨期はルーキーイヤーだった。今期はルーキーが7人いる。

仲林 二刀流の方々には負けたくないという意識はあります。「そんなに簡単なものじゃないぞ」というのは見せ付けたいです。

-それはやはり、麻雀一本で生きてきたプライドか。

仲林 そうですね。人生の半分以上を捧げてきているので、あっさり「負けました」となったら、自分の半生を否定されることになる。もちろん新選手は歓迎すべきことですし、いざ雀卓でぶつかったら、そこは全然気にせず、本気でぶつかります。ただ今期の全てが終わった時に、勝っていたいですね。

-個人およびチームの目標は。

仲林 MVPを取りたいですし、最低限+100ポイントくらいは乗せてチームを引っ張っていきたいです。チームの目標としてはもちろん、優勝してシャーレを掲げる。そこを目標に頑張っていきます。

-「UKコンビ」としての目標は。

仲林 「ショーマツ」より売れる。かなり難しいと思いますが、目標は高い方が推進力があるので。

-より売れるというのはSNSのフォロワー数で上回るのか、成績で上回るのか。

仲林 フォロワー数ですね。何ならマツ(松本)は僕の3倍くらい多いので、相当難しいと思いますけど(笑)。難しいけど、そこに肉薄できるように頑張っていきたいな、と。

-1年間を見たファンからは「バランスが良い」という称賛の声も上がった。どう捉えている。

仲林 僕自身もバランス型だと思います。麻雀において大事にしているのは、75%は過ごし方。基本的にアガリ率が高い選手でも25%しかアガリ率がなくて、僕はアガっていない75%の方で実力差が出ると思っています。だから、その時間をどう過ごすかが大事かな、と。

-目立たないところほど、バランス力が出る。

仲林 やめている時の切り順であったりとか、例えば「この巡目だったら形式テンパイを取られる」「もうちょっと早い段階だったら切っても形式テンパイを取られない」など、そういうバランスってあるじゃないですか。それによって、巡目によってバランスを変えるとか、先に鳴かれそうな方から切って、後に鳴かれづらい牌を切る。そういうところは意識しているので、細かいところを見てもらえれば、もっと楽しんでもらえるのではないかと思います。

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

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Mリーグ 配信情報まとめ
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