東京・渋谷で、おもに外国人旅行者らによる「路上飲み」が大盛況だ。
なかでも、渋谷センター街付近では、ポイ捨てによる大量のゴミ、スピーカーからの大音量のほか、通行人を挑発したり、道路標識を使って筋トレまがいのパフォーマンスをするなどの迷惑行為が数多く見られる。
外国人観光客が多く訪れるようになったこの夏。東京都が調べたインバウンドの訪問率によると、新宿・大久保や銀座、浅草を抜いて、渋谷が人気スポットになっているが、街への影響も大きい。
長谷部健・渋谷区長も「パーティー会場ではない。路上飲酒という空気がない街にしていきたい」とコメントするなど、区では9月から悪質な路上飲みに対する「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」キャンペーンを展開。自粛を促す声がけなどのパトロールを始めた。
とくに路上飲みの多いコンビニ前では、店頭に大量の空き缶が入ったビニール袋が並ぶ。アメリカ人男性に話を聞くと、「アメリカでは路上で飲むことができない。ここは路上で飲むことができるのでいい」と返答。だが反対に苦言を呈する外国人もいる。
「日本の街はキレイと聞いていたけれど、ゴミがいっぱいでガッカリ」(アメリカ人)
「ひどいですね。確かに日本はゴミ箱が道になく、どうしたらいいかわからないというか。渋谷に夜来ると、道に普通に置いてしまっているので」(フランス人)
そんな状況について、元大手コンビニチェーン社員で、流通ジャーナリストの渡辺広明氏は、「店の外にゴミ箱を置くと大変なことになるんですよ」と説明。
「ゴミがあふれるんです。コンビニで買ったもの以外のゴミも大体そこで捨てていく。(店が)ゴミを捨てるコストは、めちゃくちゃかかるんですよ」(渡辺氏)
そして「よくコンビニの社長が行政と握手して、『街のインフラになります』と格好付けているやつが大嫌い。行政の知事と握手するのだったら、行政から税金を取れよって話です」と私見を述べた。
なぜ、このような事態になったのか。元週刊SPA!副編集長・田辺健二氏によると、SNSで「このコンビニ前でパーティできるぞ」と呼びかけて集まるケースも多いのだという。
タレントのくりえみは、「文化も環境もぜんぜん違う中で育っているのに、日本に来て法律で禁止されていないものを『マナーでやっちゃいけない』なんて(言われても)わからなくないですか」と疑問を口にし、「問題視するのであれば、法律を変えるだったり、税金を取らない限り改善はしないんじゃないかな」と指摘した。
「インバウンド政策をこれだけやっている日本が、まず外国人に(日本でのマナーを)わからせてあげる作業をしないと、改善するわけがないと思う」(くりえみ)
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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