圧巻のMVPも「ネガティブな感情に苛まれた」伊達朱里紗、高みを追求する者の苦悩と3年目の挑戦/麻雀・Mリーグ
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 レギュラーシーズンを+320.2という好成績で終え、女性選手としてリーグ3人目のMVPに輝いたKONAMI麻雀格闘倶楽部の伊達朱里紗(連盟)。Mリーグ2年目に華々しい結果を残したが「内容としてはあまり良くなかった」とストイックな姿勢を見せる。来期、4着回避率で首位を取れば史上初の3冠だが「それは一切意識していない」。目指すのは己が納得できるシーズンで終わることと、笑顔で優勝シャーレを抱くことだ。

【映像】Mリーグ2023-24シーズン 開幕直前インタビュー

-昨シーズン、チームは2位。個人としてはレギュラーシーズンでMVPを獲得した。

伊達朱里紗(以下、伊達) 内容としてはあまり良くなかったという局面が、特に後半多かったように思います。MVPという結果もチームの準優勝という結果もうれしいですが、自分の内容がもっと良ければ納得して「私はMVPだ!」と言えたと思います。後悔が残るシーズンではありました。

-表彰式でも、控えめなコメントが多かった。自分の中でも課題が強かったからか。

伊達 表彰式から一番近かったシーズン最後の試合が、選択次第ではABEMASにトップを取らせずに自分がトップだったかもしれないという内容でした。それで結構落ち込んでいたので、そのままのテンションが出てしまった感じでした。

 ただ、滝沢さんから「あの1試合は、局面的に重たいから重く感じちゃうかもしれないけど、半年以上やってきた全部の積み重ねだから。あそこだけを切り取るわけじゃないから気にしなくていいよ」と温かい言葉をかけていただきました。

-シーズン2年目でのMVP。成長は感じられたか。

伊達 繰り返しになってしまいますが、内容的には悪くなってしまっているな、というのが試合後の感覚としてありました。むしろ、練習量を増やして研鑽を積まなくてはと思っています。練習量もそうですが、舞台が大きいせいなのか、チーム戦という特徴のせいなのか、頭が沸騰しがちになってしまった場面も何度かありました。来期は落ち着いて打つことも目標です。

-他のリーグ戦とMリーグでは差が大きいか。

伊達 極端に違います。他のリーグは比較的リラックスして麻雀に集中できている気がしますが、Mリーグだと雑念とか緊張する場面が多くて、判断を誤ってしまうことがあります。そういうムラを、減らしたいですね。

-先輩雀士からは「メンタルが強い」という声もある。

伊達 気が強いのでメンタルも強いと思われやすいですが、意外と両極端でして。「できる」と思い込んで麻雀に集中することもあれば、雑念にとらわれて、弱気になってしまうこともあります。

 昨シーズンはとにかくSNSのちょっとした言葉がすごく気になってしまいました。でも、それは本当に意味のないこと。「気にしてないです」と雑念を吹き飛ばしながら、次のステージに向かいたいですね。それと、シーズン中にほかのMリーグ選手の頭の中を勝手に想像してしまって、ネガティブな感情に苛まれることもありました。

 つまり、自分では「内容が悪い」という自覚があるのにも関わらずスコアが良かったので、他の選手たちは「嫌だろうな」と勝手に思い込んでしまったんです。そんな風に余計なことを考えていました。

-EX風林火山の勝又健志選手から「それでいいんだ」と励ましの声をかけられたこともあった。そういう言葉は安心材料になるか。

伊達 本当にありがたかったです。

-次シーズンに向けて準備は。

伊達 昨シーズンが終わってから、きちんと麻雀に集中して考えることが「楽しい」という気持ちになってきました。そういったポジティブなものをMリーグに持っていこうと思っています。

-個人およびチームの目標は。

伊達 チームの優勝は他の選手も言ってくれていると思うので。個人としては「4着回避率を取ると史上初の3冠ですね」と言っていただくことがありますが、それは一切意識していないです。とにかく、内容良く打ち切ることが一番の目標です。

-自分の理想とする選手やスタイルは。

伊達 具体的に誰みたいになりたいというよりは、とにかく自分が納得できるようなシーズンを過ごしたいです。多井さんや堀さんのような極端に読みの優れた打ち方もありますが、その領域までなかなか辿り着けないと思うので、今、自分ができることで、一番麻雀が強くなるやり方を続けていかなければと思っています。

-対局中、自分のミスはすぐわかるものか。

伊達 基本的にはすぐ気付けていましたが、それこそ昨シーズン後半は終わった後に指摘されて「あれ?本当だ」みたいなことがありました。映像で確認すると「余裕で間違えている」と気づくことが多かったし、そこは修正したいです。

-ミスを減らすことが、今やるべきこと。

伊達 ミスは減らすし、押すべき牌は正しく押す感じですね。

-ネガティブになった時を乗り切る秘策は。

伊達 シーズン中だと本当に難しいですが、私は敢えて麻雀を打たないようにしています。嫌いになってしまいそうなんですよ。なので、無理をしないで少し距離を置いて。そうすると「よし!打ちたい」という気持ちに勝手に切り替わるんです。

-その時間は何を。

伊達 音楽を聴いたり映画を見たり、1人でふらふら散歩に行ったり、買い物したり。とにかく麻雀を1回忘れるように努めます。

-そういう意味では開幕を迎えるにあたり「もう来てしまった」なのか「楽しみ」なのか。

伊達 時間が過ぎるのが早すぎます(笑)。Mリーガーとしては3年目ですが、1年目も2年目もシーズンが終わった瞬間に「やったー!」という気持ちでした。やはりどこか重荷に感じていたんだなと。今期は特にオフシーズンが短いというのもあって、「あー始まっちゃう。もう少し休みたいなあ」という気持ちも多少はあります。でも最近かなり麻雀の内容もよく打ててる気がするので、新シーズンが楽しみでもありますね。

-新しいチームとMリーガーはどういう印象。

伊達 (BEAST Japanext)菅原千瑛さんは「女流勉強会」という、滝沢和典さんと山田浩之さんが講師をしてくださる会で一緒に勉強していた時間があります。自分がMリーガーに選ばれるきっかけになったのは「第1期桜蕾戦」でしたが、第2期は菅原さんが優勝していました。菅原さんとは同い年という関係で、自分も菅原さんも29歳のラストチャンスで桜蕾戦を優勝したというのもあるので、まずMリーグに入ってくれたこと自体がすごくうれしいです。強敵ですが、あの舞台で戦えることを一番楽しみにしています。

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズンを戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。さらに上位4チームがファイナルシリーズに進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

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Mリーグ 配信情報まとめ
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