9月9日に福岡PayPayドームで行われた福岡ソフトバンクホークス対東北楽天ゴールデンイーグルスの一戦で、楽天・辰己涼介が披露した、見事なフェイクが野球ファンの間で話題となっている。
0-2、楽天2点のリードで迎えたこの試合の7回裏・ソフトバンクの攻撃、無死二塁の場面で、4番・近藤健介は、楽天先発・田中将大が投じた初球、真ん中やや外寄りのスプリットを、狙い澄ましたかのように振りぬくと、打球はセンター方向へと鋭く伸びる特大の飛球に。しかしこの打球に、楽天のセンター・辰己涼介は素早く落下点へと入り、こちらを向いてキャッチ…と思いきや、実はこれが辰己によるフェイクプレーで、近藤の打球は辰己の頭上を大きく越えてフェンス手前へと落下。
クッションボールとなったところを、辰己は素早く拾い上げて内野へと返球。本来であれば、二塁走者の柳田悠岐は、悠々ホームインという一打であったものの、辰己の捕球フェイクに惑わされる形でタッチアップ体制をとっていたためスタートが遅れ、無念の三塁ストップとなってしまった。
これには打った近藤も思わず苦笑い。二塁ベースに到達すると、辰己の方を眺めながら、“敵ながらアッパレ”といった様子で拍手。それを見た辰己も、塁上の近藤に対して、笑顔を見せながら帽子をとって一礼した。
結局、その後、四球を挟んで満塁となった後で、ソフトバンクの6番・今宮健太がタイムリーを放ち、柳田は生還することとなったが、柳田を完全に惑わすことに成功した名手・辰己のプレーに、ネット上の野球ファンからは「ほんと辰己は野球センスの塊だな」「フェイクした後のクッションボールの処理も完璧なの凄い」「攻撃でも守備でも鷹の天敵、辰己涼介」「この次の日にフェンス間際の打球をジャンプして取っているところを見ると、この打球はジャンプしても届かないと瞬時に判断していた可能性が高い。凄いな・・・」「鷹ファンだけど、正直惚れ惚れするようなフェイクだったな」「即座にフェイクを入れる判断、そして自分がクッション処理できるギリギリまでフェイク入れてからの素早い打球処理。辰己のセンターは12球団の中でダントツやな。素晴らしいわ」といった様々な反響が寄せられている