“天才”同士、ファン待望の初対決 丸藤正道とウィル・オスプレイの一戦はひらめきに溢れた名勝負
【映像】憧れの丸藤ムーブの「完コピ」連発するオスプレイ
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 9月17日、東京・後楽園ホールでプロレスリング・ノア『真・飛翔~丸藤正道デビュー25周年記念大会~』が、1513人(札止め)の大観衆を集めて行われた。

【映像】憧れの丸藤ムーブの「完コピ」連発するオスプレイ

 ノアの象徴である丸藤正道の25周年記念試合、スペシャルシングルマッチの相手は、新日本プロレスのIWGP USヘビー級王者ウィル・オスプレイ。「16歳の頃から丸藤に憧れていた」と公言する男が、ノアカラーであるグリーンを基調にしたロングタイツに「NOAH」の文字が入ったリングシューズ姿で方舟マットに登場。

 最先端の現代プロレス体現者であるオスプレイと、高度でアクロバチックな現代のプロレスの基礎を2000年代半ばに築いた丸藤。ともに「天才」と呼ばれた両者の初対決は、この2人ならではの独創的でひらめきに溢れた名勝負となった。

 序盤はじっくりとした腕の取り合いからリープフロッグの応酬、フックキックの交わし合い、ドロップキックの同士討ちなど、合わせ鏡のような闘いからスタート。

 ここから丸藤が、エプロンに立つオスプレイを目の前のトップロープに飛び乗ってのドロップキックで場外に叩き落とし、トルニージョ(きりもみ式プランチャ)を決めれば、オスプレイはカウンターのサマーソルトキックから場外に叩き落とし、旋回式ムーンサルトアタック。さらにトップロープ上の丸藤をセットすると、コーナー最上段からバーニングスタープレス。さらにシットダウン・パワーボムを決める。

 前半はオスプレイがやや優勢だったが、丸藤も負けていない。エプロンでダブルアームの体勢に担がれながら技を未遂に終わらせると、フックキックから場外への断崖式不知火を炸裂。リングに戻り逆水平チョップ合戦にも勝利すると、オスプレイのシットダウン・パワーボムもオスカッター気味のスタナーで切り返し、虎王を叩き込んでいく。

“天才”同士、ファン待望の初対決 丸藤正道とウィル・オスプレイの一戦はひらめきに溢れた名勝負
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 丸藤は終盤、オスプレイが走り込んでのヒドゥン・ブレイド、ロビンソンスペシャル、オスカッターと得意技を次々と成功させてもカウント3は許さず、逆にコーナーに上がったオスプレイに不知火・改を成功させる。さらに再度ヒドゥン・ブレイドで突っ込んできたオスプレイをカウンターの虎王で迎撃し、真・虎王から“NOAHの奥義”ともいえるタイガーフロウジョンを完璧に決め、勝負あったかに思われたが、カウントは2。

 ここから丸藤のポールシフトとオスプレイのストームブレイカーの切り返し合戦となる中、オスプレイは丸藤の顔面に強烈なニーリフトを炸裂。丸藤はなおも虎王、フックキックで応戦するも、オスプレイは逆にダイビング式のヒドゥン・ブレイドを決め、さらにエルボーパッドを外した“生ヒジ”で丸藤の後頭部へヒドゥン・ブレード。そして最後はついにストームブレイカーを決め、オスプレイが憧れの丸藤からカウント3を奪取。

 リスペクトし合う天才同士の初対決は、この日、ABEMA生配信のゲスト解説を務めた“天才”武藤敬司をして「俺、引退してたまに『いつ復帰するんですか?』とか言われるんだけど、今日の激しい試合を見て、戻りたいなんて思わねえよ。できねえよ」「俺、解説する自信がなくなった。丸藤とオスプレイの攻防は高度すぎて、どっちが攻めてるのかも理解できなかったよ」と、脱帽するほどの高度な名勝負となった。

 試合後、オスプレイはマイクを握ると「16歳の時、プロレスリング・ノアを見て丸藤さんのファンになりました。いつもは俺が『世界でイチバン』と言っているけど、今日はプロレス、世界でイチバンは丸藤さんです」と、最大限の敬意を表し、最後は座礼。

 続いて丸藤もマイクを握り、対戦したオスプレイ、自分の両親や妻と子供たち、さらにスタッフやファンに感謝を述べたあと、「25年間、このNOAHにもいろんなことが起きた。でも、俺は前を向いて常に歩いてきました。そんな中で、みなさんが応援してくれたことが本当に力になってます、ありがとう。今日は負けてしまいましたけど、もう一度てっぺん目指して頑張ります」と、再びトップを目指すことを宣言。

 そして「丸藤とプロレスリング・ノアをどうぞよろしくお願いします」と挨拶し、最後は故・三沢光晴さんばりに“指ワイパー”で額の汗をぬぐってから、25周年節目のリングを降りた。方舟の天才はこれからもNOAHの歴史を背負い、最前線で闘い続ける。

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「こんなの泣くわ」ファン感激! ウィル・オスプレイ、丸藤正道の“完コピ”ムーブ連発に「ノアへのリスペクトが半端ない」 | ニュース | ABEMA TIMES | アベマタイムズ
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