フラストレーションを一撃で発散だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」9月22日の第1試合。開幕戦で悔しいラスを引かされたEX風林火山・勝又健志(連盟)が、東場で倍満をツモ。ドラも赤も、そして裏ドラも駆使したバイオレンスなアガリに放送席も大騒ぎとなった。
東1局、勝又はドラ六万待ちの七対子のテンパイをするも、アガリには結びつかず。リーチの時点で山に3枚いた絶好のテンパイだったが、BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)に押し切られてしまった。開幕したばかりとはいえ、今期勝又の手は苦戦続き。風向きが変わったのは同1本場。赤が1枚あるだけの平凡な手がみるみるうちに育ち、6巡目でドラ6筒を引き込むとイーシャンテンに。その後、二・五万待ちのテンパイを果たすと、これを即リーチとした。
ほどなくツモったのは赤五万。めくった裏ドラは2枚乗り、リーチ・ツモ・平和・赤2・ドラ・裏ドラ2の1万6000点(+300点)が完成だ。うっ憤を晴らすようなアガリにファンは「赤つもうらうら〜!」「勝又やりかえしたー」「かっちゃん!!ヤッタ!!」「先生ナイスぅ!!倍満!」と大興奮だ。解説の藤崎智(連盟)は「怒りましたかね、さっきの全山リーチ負けてね」とその心中を推し量ると、実況の松嶋桃(協会)も「怒りの勝又?でも今日は全然怒ってないって言っていましたよ」と試合前の談話をさらりと紹介していた。
このアガリを活かし、トップで終えた勝又。試合後のインタビューでは改めて「怒っているというのは監督が言っているだけ」と笑っていた。赤牌ツモに裏ドラ2枚のアガリで、怒りを暴発させたように見える会心の一撃。勝又の今期がようやく始まりを告げるような、鮮やかなアガリだった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)