チーム稲葉“NIN NIN”、連覇ならずも去り際には明るく「せ~の、ドロン!」稲葉陽八段「良い経験できた」 グッドルーザーの姿に労いの声続々/将棋・ABEMAトーナメント
【映像】圧巻の強さでチーム永瀬が優勝を決めた瞬間

 勝負の世界を美しく彩り厳しさを際立たせた“グッドルーザー”に、労いの声が続々と寄せられた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2023」本戦トーナメント決勝、チーム永瀬とチーム稲葉の対戦が9月23日に放送された。連覇を目指し2期連続で決勝の舞台に上がったチーム稲葉だったが、決勝戦でまさかのストレート敗退。あと一歩で栄冠は逃したものの、稲葉陽八段(34)のリーダーシップと明るいチームカラーを最後まで貫いた姿に、ファンからは「チーム稲葉ありがとう」「お疲れ様でした」と多くのコメントが寄せられていた。

【映像】圧巻の強さでチーム永瀬が優勝を決めた瞬間

 前回大会の「ニンニン旋風」の勢いそのままに、同じメンバーで連覇に挑んだチーム稲葉“NIN NIN”。稲葉八段の元、出口若武六段(28)、服部慎一郎六段(24)はさすがの団結力で予選を首位通過。本戦トーナメントでも順当に勝ち上がってきた。最難関となったのは藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)率いるチーム藤井との準決勝。まさかの4連敗スタートを喫したものの、稲葉八段がもぎ取った1勝から反撃を開始し5連勝で大逆転劇を演じてファンの度肝を抜いた。

 風は吹いている。そんな自信を胸に向かった決勝では、3期ぶり2度目の優勝奪還を狙う“常勝軍団”のチーム永瀬との対決となった。第1局では稲葉八段が先を切ったものの、中盤のミスが響き敗戦。すると、チームメイトも流れがつかめずに黒星が並ぶ結果となった。第4局ではリーダー対決が実現。チームを鼓舞するべく1勝を取りに行ったが、ここでも敵将の永瀬拓矢王座(31)に押し切られてしまった。後がなくなった第5局でも出口六段が相手の本田奎六段(26)得意の相掛かりに屈し、決着。結果は0勝5敗とまさかのストレート負けを喫することとなった。

 若いチームメイトを率いて幾度となくピンチを救ってきた稲葉八段は、「チーム永瀬とは昨年と今年の予選リーグと2回対戦して勝っていましたが、今回は研究されていて本気で倒しにきているなという意気込みに圧倒されてしまった」と悔し気に語ったが、「チームではたくさん練習もしましたし、今年は苦しい戦いも多かった分より結束力が高まった。フルセットの戦いが多かったので精神的な苦しさもあったが、それがそれぞれ成長につながったと思う。良い経験ができました」と気持ちを切り替え爽やかな表情で大会を振り返った。

 出口六段は「持ち時間の管理や将棋の内容は改善の余地がある。また機会があれば調整して挑みたい」、服部六段は「(チーム藤井との)準決勝最終局が印象に残っています。個人では白星が集まらなかったが、チームの雰囲気も良くすごく楽しかった」とそれぞれが思い出を語った。

 最後はチーム名の“NIN NIN”らしく、3人で声を揃えて「せ~の、ドロン!」。明るさとチームの仲の良さを貫き“グッドルーザー”として決勝の舞台から去ったチーム稲葉に、ファンからは「本当にお疲れ様でした」「ドロンかわいい!」「良いチームじゃんドロン!」「ドロン、ナイスです!」「おもろー」「チーム稲葉ありがとう」「チーム稲葉最後まで楽しかった」と労いの声が大量に押し寄せていた。

◆ABEMAトーナメント2023 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり、今回が6回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士14人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全15チームで行われる。予選リーグは3チームずつ5リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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