思いついたことは全部やる、元気いっぱいの麻雀だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」9月25日の第1試合はTEAM雷電・本田朋広（連盟）がトップ。一時は大きく点棒を減らしたが、勝負の流れを強引に引き寄せるような倍満ツモで大復活。終盤はライバルの親にも立ち向かい、スリリングな勝負を展開した。
この試合は東家から本田、セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）、U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）、EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）の並びで開始。序盤は鈴木優が抜け出す。本田は仕掛けた手が幾度となく空砲に終わり、東4局5本場開始時点で7200点持ちのラス目にいた。ここで本田に戦況を大きく変えるチャンス手が訪れる。8巡目にタンヤオ・赤・ドラのテンパイ。待ちは亜リャンメンの4・7索だ。
まずは1つアガって反撃の狼煙を上げたい。本田はダマテンに構えると、次巡に待ち替えができるドラ2筒をツモ。ダマテンのままでも跳満まである大物手に育った。ここで「ダマテンにしていても拾えそうな待ちではなかった」と意を決しリーチ。カンが入り、新ドラが1枚乗ってパワーアップ。そして終盤、待望の5筒をツモ、リーチ・ツモ・タンヤオ・平和・一盃口・赤・ドラ3・裏ドラの1万6000点（＋1500点、供託2000点）をゲットした。ファンは「これはハンサム！」「きたぁぁぁ！！！」「やったぁ！！これが本田！！」と歓喜の渦に包まれた。
続く南1局も5800点を加点。逆転手が飛び出したのは南3局だ。リーチ・ツモ・タンヤオ・平和・赤・ドラの1万2000点をツモ。トップ目の鈴木優に親被りをさせてトップに浮上。南4局1本場はラス親の亜樹にリーチで勝負を挑むなど、またも大暴れ。同2本場、茅森に振り込んでトップのままゲーム終了、やんちゃな麻雀がようやくひと段落ついた。
本田はインタビューに笑顔で登場したものの「まだドキドキしてます」と、試合の興奮が冷めやらない様子。倍満をツモった東4局5本場については「ツモれなかったら控室ですいませんと謝ろうかなって思っていました」とファンの笑いを誘った。
最後にファンへ本田は「いいところも悪いところもあり、ファンの方が求めている麻雀を打てているかどうかはわからないですけど、これが自分（の麻雀）だなと思ってこれからも見てほしいです」とメッセージ。最後は「おもしいんです！」と決めポーズもしっかり。やれることは全部やる、ファンを飽きさせないスリリングな麻雀で今期初トップ。デビュー3年目、本田の「おもしい麻雀」がさらに成熟していくはずだ。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・本田朋広（連盟）4万1800点／＋61.8
2着 U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）3万5800点／＋15.8
3着 セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）1万2000点／▲28.0
4着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）1万400点／▲49.6
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
