コロナ禍を経て観光客が戻り始める中、受け入れる側は「人手不足」という課題に向き合っている。観光地を救うべく借りようとしているのは文字通り猫の手。『ABEMAヒルズ』では「AI猫」の仕掛け人、SIGNINGの山縣太希氏に話を聞いた。
人の移動が制限され、宿泊業や観光施設の仕事を辞める人も多かったコロナ禍。需要が回復したからといって、一度離れた人材をすぐに呼び戻すのは困難だ。
そんな課題の解決に向け、SIGNINGが開発にあたっているのがAI猫の「タロ」。チャットGPTと地域の人が持つ情報を掛け合わせ、質問すると、「タロ」がおすすめの店や観光スポットなどを教えて答えてくれる観光支援ツールだ。
「例えば、『おすすめの飲食店』とインターネットで検索すると検索数に応じた表示がされるが、地域の人ならではの『あそこの飲食店に行ったらこれを食べなきゃならん』などといった情報が付与されると、その地域との関わり方・体験が豊かなものになる」(SIGNING 山縣太希氏)
ポイントは「地元の人ならでは」の情報を基に、その地域を楽しむための提案をしてくれるところ。ネット検索で出てくる定番のスポットだけではない、よりコアな観光体験の提供を目指している。
例えば、タクシードライバーや飲食店の従業員といった地元の情報通からヒアリングし、キャラクターとして作ることで、個性のある観光案内も可能になる。
9月、地元の関係者に利用してもらう実証実験が大分県の湯布院で行われた。山縣氏によると、は「湯布院では『人によるおもてなし、人の温かさが観光の魅力の根幹である』と考えられていて、『そこをデジタルツールに担わせてしまっていいのか』といった意見が多く出てきた」という。
一方で、言葉が大きな壁となる外国人観光客に対しては、観光地の魅力を伝える大きな武器になるという意見も。山縣氏は「日々の情報をリアルタイムに反映できる部分もデジタルツールの強み」だと話す。
また、今回のヒアリングを通して、「例えば、ゴミ箱の場所などを一人ひとりに案内するのは難しいがデジタルの力を借りれば可能だ。これは理想論だが、人の流れが寄ってしまうという課題に対して『この時間、ここは混んでるから、こっちに行った方がオススメですよ』というように人の流れをうまく使っていけると、町全体もさらにおもてなしに向き合えるはずだ」と今後の開発に意欲を示した。
(『ABEMAヒルズ』より)
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