もう立派な勝負師の顔つきだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月2日の第2試合で登板したBEAST Japanext・中田花奈(連盟)が終盤に三倍満の可能性も含む乾坤一擲のリーチ。惜しくも空砲に終わったが、流局時に浮かべた悔しい表情がファンの視線を集め、放送席もその様子に着目した。
3着目に沈み、親も落ちた南3局。中田はわずか5巡にして七対子をテンパイ。赤が2枚、そしてドラ6索を対子にしての五万待ちは、裏ドラが乗れば三倍満だ。この日の第1試合では鈴木大介(連盟)がダマテンでも高い手を積極的にリーチ、親倍満を2度もアガって初トップ。それに続きたい中田、これをアガれば勝利が見える。
同卓者のKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾(協会)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)、そして渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)はそれぞれリーグ優勝を知る猛者ばかり。中田は大金星を目指して必死にツモるも、アガリ牌は掴めず流局となった。
テンパイ料をしまいながら、中田は口をきゅっと結び、悔しさを露わにした。実況の日吉辰哉(連盟)は「悔しそうな顔してる!」と注目、解説を務めていた村上淳(最高位戦)もまた「そりゃあ悔しいでしょう、今のツモればトップだったのになって思いますよ」とその心の内に寄り添っていた。元アイドルの顔はここにはない、勝つために最善の道を選び、身を投じた女流麻雀プロの姿だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)