竜王初挑戦の伊藤匠七段、“伊藤流”で駒並べ 少数派の並べ方に視聴者興味津々「初めて見た」「ほうほう」
【映像】違いに注目!大橋流と伊藤流での駒並べ

 将棋の第36期竜王戦七番勝負が開幕。防衛3連覇を狙う藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)と、挑戦者の伊藤匠七段(20)による第1局の対局が始まった。午前9時の対局開始を前に、盤の前に着座した両者は心を落ち着かせるように静かに駒並べを開始。伊藤七段は「伊藤流」とプロでも少数派の駒並べの様子に、視聴者の視線は釘付けとなっていた。

【映像】違いに注目!大橋流と伊藤流での駒並べ

 21歳の絶対王者・藤井竜王と、20歳の新鋭・伊藤七段が激突する注目のシリーズが開幕。両者の年齢を合計しても「41歳」はタイトル戦の両対局者合計年齢の歴代最年少記録となった。2002年生まれの同学年対決としても注目を集めている七番勝負だが、対局前からファンの視線を集めたシーンがあった。

 両者が着座後、息を合わせるように一礼。タイトル保持者の藤井竜王が駒箱を開け、駒袋から駒を取り出した。ともに対局開始に向けて心を落ち着かせ集中力を高めてく重要な時間となるが、両者は「大橋流」と「伊藤流」に分かれての駒並べとなった。

 「大橋」、「伊藤」は江戸時代の将棋の家元で、一世名人の大橋宗桂、三世名人の伊藤宗看を祖としている。大橋流、伊藤流ともに王将・玉将を所定の位置に置き、左金、右金、左銀、右銀・・・と左右対称に並べていくところまでは同じ。しかし、この後8番目、9番目に香車を並べる大橋流に対し、伊藤流は左から順に歩を並べ、左香、右香、角、飛の順で並べるという違いがある。

 どちらも長い将棋の歴史の中で受け継がれてきた並べ方だが、伊藤流の手順で駒を並べる棋士は約2割と少数派だ。伊藤七段は、伊藤姓に縁を感じてこの並べ方を採用しているという。やや珍しい並べ方に、視聴者からも「初めて見た」「ほうほう」「伊藤だから伊藤流か」「伊藤だけに?」「やってみようかな」などのコメントが寄せられるなど、興味津々の様子だった。

ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】違いに注目!大橋流と伊藤流での駒並べ
【映像】違いに注目!大橋流と伊藤流での駒並べ
【中継】第36期 竜王戦 七番勝負 第1局 1日目 藤井聡太竜王 対 伊藤匠七段
【中継】第36期 竜王戦 七番勝負 第1局 1日目 藤井聡太竜王 対 伊藤匠七段
八冠挑戦中の藤井聡太竜王、3連覇狙う防衛戦が開幕 挑戦者・伊藤匠七段との同学年シリーズ