将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)に伊藤匠七段(20)が挑戦する第36期竜王戦七番勝負が10月6日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で第1局の対局を行っている。前日の5日には前夜祭が行われ、両対局者は駆け付けたファンを前に番勝負への意気込みを語った。
21歳の絶対王者・藤井竜王と、20歳の新鋭・伊藤七段が激突するシリーズが開幕。両者の年齢を合計しても「41歳」はタイトル戦の両対局者合計年齢の歴代最年少記録だ。将棋界の未来を担う両者のタイトル戦初激突とあり、両者の発言や一挙手一投足に大注目が集まっていた。
開幕前日に行われた前夜祭では、ファンを前にあいさつ。初めて挑戦者として前夜祭に参加した伊藤七段は、やや緊張した面持ちで「このような素晴らしい舞台で対局させていただけるということで、気持ちの高まりを感じました。藤井竜王とのタイトル戦で感慨深いものもありますが、私は話すことが得意ではないのでそういった気持ちを盤上で表現していけたらと思います」と語った。
一方、19度目のタイトル戦に臨む藤井竜王はスピーチにもすっかり慣れた様子。「こちらに来るといよいよ竜王戦が始まるんだなという気がいたします」と語り、穏やかな表情を見せた。同学年対決で話題のシリーズとあり「伊藤七段とは同い年で…」と語り出した藤井竜王だったが、「あ、スミマセン」。いたずらっぽい笑みを浮かべながら「同じ年ではなくて、今は私が1歳上なんですけど(笑)」とノリツッコミ。7月19日生まれの藤井竜王が、まもなく10月10日に21歳の誕生日を迎える伊藤七段に“プチマウント”(?)を取るほほえましい場面が見られた。
数々のタイトル戦の大舞台を経験し、レジェンド・羽生善治九段や渡辺明九段など先輩棋士と名勝負を繰り広げてきた藤井竜王だが、わずか3カ月とはいえ“1歳年下”の棋士とタイトル戦を戦うのは初。互いに気心知れた同学年の伊藤七段との対戦とありユーモアあふれるあいさつとなったようだが、この様子にファンも爆笑。「数字に厳しいw」「お兄さんアピかわよ」「挨拶のプロきた」「聡太ジョーク」「年上マウントw」「余裕すぎw」「先輩風ワロタ」と大笑いの様子だった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)