抜群の雀力を活かす、新しい手段を思いついた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月6日の第1試合は、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)が自らを頭の中で解説する戦い方「脳内解説者モード」で試合に臨み、約46分のスピード決着で嬉しい初トップを決めた。
この試合は東家から渋川、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、BEAST Japanext・菅原千瑛(連盟)の並びで開始。渋川は東場、アガリも放銃もなし。連荘がなく、あっという間に南場へ突入。南1局、渋川はダマテンで4・7筒待ちに辿り着く。一盃口が確定し、さらに赤も2枚ある勝負手だ。息を潜め、終盤にこれをツモ。ツモ・タンヤオ・平和・一盃口・赤2の1万2000点を手に入れて、一気にトップ目へ。
勝又、菅原のツモアガリで小刻みに点棒が減るが、渋川は1人ノーテンでも伏せられるリードでオーラスの親となる。ドラの中が2枚となり、ライバルの逆転手の可能性が下がったところでベタオリを決断。最後は松本が2着となるアガリ、渋川が嬉しい今期初トップをゲットした。
オフに行われた個人戦・Mトーナメントでは初代王者に輝いた渋川。その好調を維持して開幕を迎えたが、ここまで2戦して3着1回、ラス1回といいところなしで、この日にかける思いは強かった。インタビューでは「2つ作戦を用意した」と語り「解説を褒めてもらえるので、打ちながら自分を解説しながら打とう」。そしてもう1つは「どうしてもトップということではなく、無理だったら2着3着という仏の心で打つ」というもの。作戦が功を奏してクールにトップ獲得となったが、それでも南1局の跳満ツモは「大盛り上がりでしたよ!脳内は」と興奮していたようだった。
ファンからは「トップおめでとう渋!」「渋川さんかっこよかったです!」「冷静だったな」などの賛辞に合わせて「解説声に出して対局して」など珍リクエストも寄せられた。
感情に囚われず、涼しい顔でトップを取った姿は、まさにデビュー2年目の成長をアピールするものだ。新境地「脳内解説者モード」を今後も武器の一つにして、名解説兼プレイヤーがMを盛り上げる。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)2万9700点/+49.7
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)2万5500点/+5.5
3着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万3800点/▲16.2
4着 BEAST Japanext・菅原千瑛(連盟)2万1000点/▲39.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)