渋谷ABEMASの多井隆晴(RMU)が10月10日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第1試合に登板。的確な読みで相手の当たり牌を手中に収めて回避すると、さらには細い道をくぐり抜けて逆転のアガリを成し遂げるカウンターを決め、放送席やファンを熱狂させた。
起家からセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、多井、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)の並びで始まった当試合は、序盤から高打点が飛び交った。東1局では東城、東2局では滝沢、東3局では親の多井、東3局1本場では瀬戸熊が満貫を獲得。東場を終えた時点で、多井は僅差で2着目に付けていた。
そんな中で迎えた南1局では、配牌に恵まれた瀬戸熊が3巡目にリーチ。待ちは6・9索で、その待ち牌は山に6枚ある状況だった。一方、多井も既にドラの2筒が2枚ある、悪くない手。顔をしかめながら河に牌を捨てつつ、瀬戸熊の捨て牌を鳴いて手を進めた。
だが、ここで多井は瀬戸熊の当たり牌、しかもタンヤオが付く高目の6索を引いてしまう神のいたずら。解説の村上淳は「ここで多井は『これまでか』ってサクッとやめる気がする」と予想したが、多井は6索を残しながらも前進し、「おおっ!行ってる」と放送席を驚かせた。
さらに放送席を驚愕させたのは、その数巡後、赤の5筒を引いてテンパイまでこぎ着けた時だった。「これ、3索を切ったらすごいけど!」。6索を捨てれば2・5索の両面待ちとなる中、多井はしっかりと相手の当たり牌の6索を保持。3索を捨てて5索のカンチャン待ちで構えると、ほどなくして滝沢から5索が河に捨てられた。
「ロン」。これで多井はタンヤオ・赤・ドラ2の満貫・8000点(供託1000点)を奪取。最終的に試合は2着で終えたが、一時期はトップ目へ躍り出る攻防一体の超絶カウンターには、村上も「まじ、かっけぇ!」と大興奮で、ファンからも「最強だわ」「これが見たいんよ」「さすがとしか言いようがない」「すごすぎ」「至極の一局」などと投稿が殺到した。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)