ズルい手をしっかりアガり切るのも腕のうち。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月12日の第1試合はU-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）が今期初のトップ。試合後はファンへ喜びと安堵の声を届けた。
開幕からここまで4着・4着と連敗。強靭なメンタルと豊富な経験値を持つ小林とはいえ、これ以上は負けられない。この試合は東家から赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）、南家にEX風林火山・二階堂瑠美（連盟）、西家にKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）、そして小林は北家で開始した。
東1局、小林は内川のリーチへ真っ向勝負し、満貫を放銃。その後も小林は失点が続き、東3局を迎えて7700点持ちのラス目に落とされていた。さすがの小林も「3ラスか」と思ったそうだが、ピンチから一転、チャンスが訪れた。早い白・赤2・ドラのテンパイをダマテンに構えると、たろうからロン。8000点の獲得で反撃モードに入る。
“風”や“流れ”は、すべて“偶然”と言い換えることができる、と常々語る小林。次局以降もそれが小林へ味方をした。親番の東4局、たろうとの2軒リーチ。ここで小林は平和・ドラの五・八万待ちを赤五万でツモり、裏ドラも乗って親跳満のアガリ。さらに同1本場、配牌を開けると赤が3枚、ドラが2枚、おまけにダブ東が対子という超チャンス手だ。ファンからの「ずるごー！」の声を背に、小林は淡々とこの手をまとめ、終盤にツモ。ダブ東・赤1・ドラ3の1万8000点（＋300点）をゲットして大量リードだ。その後は瑠美の反撃を抑え、最後までクールにトップを守り切った。
勝利者インタビューでは「皆さんお待たせしました！ようやく3着以上が取れました」とファンへ報告。連続4着でマイナスが膨らんでいたことについては「必ず偏りは出るものなんで、そんなに気にはしていないですね。ただ無責任に振る舞っているように思われるのも微妙なので、ちょっとずつ返していこうと思っていて、思ったより早めに大きく返せてよかったですね」と安堵の声も。また小林は東場のアガリラッシュを「ズルい配牌がいっぱい来ましたね。世の中のドラが全て来たみたいな。ドラが来たおかげでみんなが勝負手にならなくて、ゆっくりツモれたという感じですね」とにこやかに振り返った。
自身のマイナスも、このトップで大きく挽回。“麻雀ロボ”2023-24ver.リリース完了だ。小林は最後にファンへ「まだ首位は遠いですが（レギュラーシーズンの）首位通過、さらに優勝を目指して頑張っていきたいと思います！」と健闘を誓い、今期最初の敬礼ポーズ。ファンからは「復活の船長に敬礼！」「パイレーツは強いぞ！！」「めちゃくちゃ元気もらえた」「次も頼むで！」と熱いメッセージが寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）4万9900点／＋69.9
2着 EX風林火山・二階堂瑠美（連盟）3万点／＋10.0
3着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）2万2400点／▲17.6
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう（最高位戦）ー2300点／▲62.3
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
