トップ目で迎えたオーラス、ライバルから低い声の「ロン」。さすがに肝が冷えただろう。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」10月13日の第2試合はセガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）がトップで個人2連勝。ヒヤヒヤの勝利に試合後は「まだソワソワしています」と興奮が収まらない様子だった。
試合は起家からBEAST Japanext・猿川真寿（連盟）、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）、TEAM雷電・萩原聖人（連盟）、魚谷の並びでスタート。魚谷は前回トップを決めた好調のまま、序盤から加点を繰り返す。東2局にタンヤオ・赤2・ドラの8000点をツモ、同1本場は5800点（＋300点、供託1000点）のアガリ。個人2連勝を狙ってトップ目のままオーラス、南4局1本場へ突入した。
2着目の萩原には、跳満をツモられなければ大丈夫。しかしその萩原が序盤から長考、明らかにチャンス手が入っている。魚谷はこの気配を察し、仕掛けてテンパイを目指すが、その際に切った6索が萩原にロン。ヒヤリとしたもののこれは満貫で、魚谷はわずか700点差のトップを獲得した。試合終了直後、アガった萩原は豪快な笑顔。それに対して魚谷も「危なかったー！」とばかりに微笑んだ。
嬉しい個人2連勝も、勝ち方は紙一重。試合後は「（萩原の手牌に）赤赤が見えて『あっ！』と。（確認して逆転されずに）よかった…というぐらいの感じでした」と、その瞬間を振り返った。連勝については「前回もそうなんですけど、萩原さんとの死闘の末、1000点以内の差でトップ。最後の最後でドラマが起きて…」と、萩原をわずか200点差で制した5日の今期初勝利に続き、ギリギリの展開だったことを熱っぽく語った。魚谷は最後まで「なんとか生きて帰ってこれたなという感じで、まだちょっとソワソワしています」と興奮の面持ち。舞台袖の萩原はこの話を聞きながらニッコニコだ。
辛勝を見守ったファンへ魚谷は「セガサミーフェニックスはまだマイナスにはいるんですが、これを機に選手みんなでトップを目指して頑張って行きたいと思っておりますので、今後も応援よろしくお願いします」とメッセージを送り、かわいらしく決めポーズ。ファンからは「ゆーみん世界一かわいい！」「がんばって！！！」「おとーちゃん待ってるでー！」とエールが投げかけられていた。
個人としてMVPにも輝いたことがある魚谷、昨シーズンはよもやの大敗を喫した。リベンジを誓い臨む今期、タフさを取り戻し、エースとして新生フェニックスを牽引している。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）3万2800点／＋52.8
2着 TEAM雷電・萩原聖人（連盟）3万2100点／＋12.1
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）1万8200点／▲21.8
4着 BEAST Japanext・猿川真寿（連盟）1万6900点／▲43.1
【10月13日終了時点での成績】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋319.2（14/96）
2位 U-NEXT Pirates ＋184.6（14/96）
3位 TEAM雷電 ＋88.7（16/96）
4位 赤坂ドリブンズ ＋7.9（14/96）
5位 セガサミーフェニックス ▲54.2（14/96）
6位 渋谷ABEMAS ▲110.2（14/96）
7位 KADOKAWAサクラナイツ ▲126.8（14/96）
8位 EX風林火山 ▲152.9（14/96）
9位 BEAST Japanext ▲156.3（14/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
