「かわいい」→「カッコいい」へ 身体はガッチリ、髪もセット 青年に成長した“八冠王”藤井聡太竜王・名人の貫禄
【映像】四段当時、学生服姿の藤井竜王・名人

 将棋藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が10月11日、第71期王座戦五番勝負で永瀬拓矢前王座(31)に勝利し、シリーズ3勝1敗でタイトルを奪取。「八冠独占」の偉業達成は日本中に大きな衝撃を与えた。名実ともに将棋界の“顔”となった若き絶対王者は、手にしたタイトルの数々のほかに外見面での大きな成長も見せていた。

【映像】四段当時、学生服姿の藤井竜王・名人

 2016年のプロデビューから、その一挙手一投足にスポットライトを当て続けらえれた藤井竜王・名人。中学生だった四段当時は、どこか伏し目に照れ笑いを浮かべる少年だった。物静かだが無口な訳ではない。投げかけられる数々の質問に対し、丁寧に、的確に自分の思いを伝えようと必死だったのだ。

 華奢な身体をスーツで包み、公式戦へ。一歩ずつ着実に積み重ね、2020年には念願のタイトル戦の舞台へと上がった。世界的な感染症の流行により前夜祭などの公式イベントは中止を余儀なくされることもあったが、当時は「実は、前夜祭でお客様を前にした挨拶がないのは安心してるんです。挨拶を失敗したら結構引きずりそうなので(笑)」と語るなど、“逆境”をも味方にした。

 しかし、流行の収束によって将棋界のイベントも復活。その間に人前での挨拶を克服した藤井竜王・名人は、イベントはもちろん記者会の席ではしっかりと質問者の方向に体を向け、相手の目を見て堂々と応対するようになった。今では前夜祭に詰めかけた多くのファンを前に、ユーモアを交えた挨拶で沸かせる場面も多くなった。

 内側の成長だけでなく、外見も大きく変化した。藤井竜王・名人と5つのタイトル戦を戦った渡辺明九段(39)は「身体が大きくなってきた」とコメント。「最初は高校生くらいだったので、まだあどけなさはありましたね。“風格”というのは周りの目なんだけど、単純に身体がガッチリしてきてゴツくなっていったなというのを感じましたね」と加えていた。

 また、ウェーブ掛かった髪もモードチェンジ。藤井竜王・名人にとって五冠目となった王将位の就位式では、副賞に高級ドライヤーをリクエストしたことも。前髪が目を覆うほどのふわっとヘアはもちろん、早指し団体戦の「ABEMAトーナメント」などでしっかりヘアメイクされピカピカのおでこを見せるなど、ルックスの変化でも多くのファンを驚かせ、魅了している。いつしかファンからの歓声は「かわいい」から「かっこいい」が多数を占めるようにもなった。

 少年は、貫禄漂う青年へ。八冠王となってもなお休む間もなく新たな戦いの場へ向かう藤井竜王・名人だが、これから先どのような変化を遂げるのか。盤上の新たな創造はもちろん、“人間・藤井聡太”の更なる進化にも期待は高まるばかりだ。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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