ライバルの包囲網は、力でこじあける。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月16日の第1試合はBEAST Japanext・鈴木大介（連盟）がトップ。アガリがあるとみるや危険牌を次々に切り飛ばし、太い腕でツモアガリ。Mリーガー随一の突破力で、ファンを魅了した。
この試合は東家から醍醐、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）、鈴木大介、U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）の並びで開始。鈴木大介は東1局、果敢にフリテンリーチをかけてツモ、5200点のアガリで快調な滑り出し。その後も仕掛けとリーチを駆使し、東場だけで4回のアガリをモノにした。
試合は滝沢とのトップ争いの展開となり、迎えた南2局。オタ風の北から仕掛け、滝沢からドラ東をポン。さらに東を加カンすると三万が新ドラに。カン七万のテンパイに辿り着き、さらに最終形は三万と六万のシャンポン待ちへ変化。新ドラの三万をツモれば三倍満となる超大物手に育った。高目を狙った選択が大正解、六万をツモって混一色・対々和・ドラ6の1万6000点が完成。ライバルに親被りをさせて、大きなトップ目に立った。オーラスは醍醐へ満貫を振り込んだが、トップをキープしたままゲームセット。先制のフリテンリーチに始まり、アガリは全てツモと鈴木大介らしさを存分に見せつけた。
嬉しい2勝目、インタビューでは「またジェットコースターかと思って、ここしばらくよく掴むんで」と照れ笑い。勝因はやはり南2局を挙げて「倍満の局がきっかけになったんですかね」。待ち選択は「三万をツモればトリプル。七万の方が自分の感触ではツモれると思ったんですけど」としながらも、三倍満の可能性を追い、カンチャンの待ち取りとしたことが大正解となったことに笑顔を浮かべていた。相手の手牌推理、山読みなど、すらすらと語る様子はまさに棋士の記憶力。ファンからは「記憶力がすごい」「だいたい牌譜全部覚えてる」「さすが棋士だよね」と驚きのコメントが多数寄せられた。
デビューから間もないが、下馬評通りの攻撃麻雀で注目も高まる一方だ。声援を送ってくれたファンへ鈴木大介は「やっと2勝目、ラスの方が先行していて、前回は特にずっとオリていて負けてしまったので、今日は自分らしく打てたかなと思います。チームも一丸となって頑張っていくので応援よろしくお願いします」とにこやかに語り、最後は“ビーストポーズ”。型破りの猛攻で、太い左腕を振りかざす。応援するファンも爽快な気分になれるベストバウトだった。
【第1試合結果】
1着 BEAST Japanext・鈴木大介（連盟）3万9300点／＋59.3
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）3万4300点／＋14.3
3着 セガサミーフェニックス・醍醐大（最高位戦）2万6000点／▲14.0
4着 U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）400点／▲59.6
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
