会場がチームカラーのピンク色に染まった瞬間、Mリーガー2年目の“魔神”は、大きく息を吐いて喜びを噛みしめた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月17日の第1試合では、KADOKAWAサクラナイツの渋川難波(協会)が嬉しい個人2連勝。約1年ぶりの個人成績プラスに「よかった」と頬を緩めた。
起家から赤坂ドリブンズ・浅見真紀(最高位戦)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)、渋川の並びでスタートした当試合、序盤は勝又が先制した。前回の登板でトップを飾った渋川は、東3局で浅見からリーチ・平和・一盃口・赤・裏ドラの満貫・8000点をアガって反撃。その後は白鳥が東4局で満貫を成就させ、混戦の様相を呈した。
見せ場は、白鳥にタンヤオのみの1500点(+300点、供託2000点)を放銃した後に迎えた南2局2本場だった。浅見と白鳥がリーチをかけた中、渋川は七対子のテンパイ。ここで見事に単騎待ちの2択を成功させて白鳥から七対子・赤・ドラ2の満貫・8000点(+600点、供託2000点)を奪取すると、そのままトップ目で試合を終えた。これで個人2連勝。個人ポイントもプラスに浮上した。渋川は「デビューして最初の2戦、2着・2着だった」と昨シーズンを振り返り、「それ以来、一瞬もプラスにならなかったので、久しぶりのプラスですね。よかった」と笑みを浮かべた。
実はオーラス時、勝又のリーチや白鳥の猛プッシュを受けて「心は諦めていた」そうだ。「毎回、オーラスの親で祈っている気がする」と苦笑した渋川は「なんとかなるもんですね」と安堵したが、連勝はMリーグの麻雀にアジャストしている証。「応援して下さるファンのみなさま、ぜひ次戦も応援よろしくお願いします」。そう語る口調は、どこまでも頼もしかった。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)3万6500点/+56.5
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万8300点/+8.3
3着 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万6500点/▲13.5
4着 赤坂ドリブンズ・浅見真紀(最高位戦)8700点/▲51.3
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)