ハーレム卓など、冷静な軍師の前には倒すべき敵でしかなかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月23日の第1試合はEX風林火山・勝又健志(連盟)がトップ。序盤から状況に応じた見事な戦い振りで、個人2連勝として自身のマイナスを返済。試合後は穏やかに今度の目標を語った。
この試合は東家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、BEAST Japanext・中田花奈(連盟)、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)、勝又の並びで開始。勝又は東1局3本場、平和・赤2のテンパイから、先行リーチの現物待ちということもありダマテン。すぐさまツモって5200点(+900点、供託2000点)を手に入れた。
東2局は瑞原との2軒リーチを制して満貫のアガリ。これでトップ取りへの態勢を築くと、その後もリーチ、仕掛けを駆使し加点。7万点オーバーのダントツで迎えた南4局1本場、まだまだ加点をするつもりで先制リーチの瑞原へ危険牌を押すが、最後は中田のアガリを受けてゲームセット。+89.4の大きなトップで個人2連勝。序盤からまさかの3ラスを引き、調子が危ぶまれたものの、自身8戦目でプラスへ転回した。
試合後は「いやあ、良かったです、はい」といつものように短く感想を述べ、オーラスは「もちろん、瑞原さんのリーチには(攻めるつもりだった)」とやや悔しげなところも見せた。反撃の転機となった東1局3本場、ダマテンでアガったことについては「アガリ自体の価値が偉かったので、ダマテンにしていた一発でツモって…」と苦笑いも、自分らしい冷静な判断ができていたことには満足をしていたようだった。
声援を送ってくれるファンには「シーズンが始まった最初は僕が連続でラスを引いて苦しくなっていたんですけど、去年調子が良かった時の『1週間に1トップ』というのが取れるようになってきたので、このペースで毎週確実に1トップを取って、しっかりとポイントを積み重ねていきたいと思います」とメッセージを伝え、反撃を改めてアピール。活躍を目の当たりにしたファンからは「やっぱすごいわ」「勝又さんかっこいい!」「勝又さんよかったぜデカトップ」「ここで、調子戻してきたかさすがだ」と多数のコメントが寄せられた。
アガリ5回に放銃は0。勝又が残した圧巻のゲームスタッツを見て解説の河野直也(最高位戦)は「パーフェクトですね。ポイントを守るんじゃなく攻めた」と絶賛。勝負に徹する“軍師”には、人気雀士の百花繚乱状態も無関係。見事な“采配”で完勝を決めた試合だった。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)6万9400点/+89.4
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)4万6100点/+26.1
3着 BEAST Japanext・中田花奈(連盟)1万8200点/▲21.8
4着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)-3万3700点/▲93.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)