将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が10月25日、第36期竜王戦七番勝負で伊藤匠七段(21)と午前9時から第3局の対局を開始した。前局の“京都対局”の熱戦から約1週間。シリーズは藤井竜王が開幕から連勝を飾り、防衛3連覇へリードを広げている。本局で先手番となる挑戦者の伊藤七段はどのような作戦で絶対王者に挑むのか、大注目の第3局が始まった。
【中継】藤井竜王VS伊藤七段 注目の第3局・北九州対局(生中継中)
同学年対決として注目を集める今期の七番勝負。第1局“渋谷対局”では、先手番の伊藤七段の誘導で「相掛かり」の出だしに。かけ引きの多い最新形の将棋へと展開すると、藤井竜王が難解な中盤でリードを奪った。その後も無理のない自然な攻めでリードを拡大。ABEMAの「SHOGI AI」が“藤井曲線”を描く完勝を飾った。
続く第2局“京都対局”は、藤井竜王が得意の「角換わり」を志向。ペースを握った藤井竜王が攻勢に出て優位に立つと、伊藤七段は持ち時間の消費をいとわず長考を重ねて反撃の道筋を探った。最終盤まで絶妙なバランス感覚を見せていたが、藤井竜王の勝利への最短距離の踏み込みで鮮やかに勝利。スリリングながら自身が目指す「おもしろい将棋」を体現するかのような一局となった。
本局の舞台は、炭鉱経営で財を成した「筑豊御三家」の炭鉱王の一人に挙げられ、工業都市・北九州市の基礎を築いた企業家の安川敬一郎が居住していた邸宅。和風および洋風の異なる建築様式を1つの敷地内に備え、日本の近代建築史上でも重要な住宅建築とされている。2018年8月には北九州市の有形文化財にも指定された。北九州市制60周年の記念事業として開催される本局では、若き両者がどのような戦いを繰り広げるのか。
持ち時間は各8時間の2日制。ABEMAでは、この対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)